1990年3月、講談社学術文庫として刊行されたエルンスト・ユンガーのエッセイ集。カバーデザインは島田拓史。翻訳は今村孝。底本は1978年刊行の人文書院版。
目次
砂時計の情感
時計と時間
- 1わたしたちの世界と時計
- 2時計のない生活
- 3日時計
- 4水時計
- 5火時計
- 6花時計とその他の自然時計
- 7循環的時間と前進的時間
- 8歯車時計への序章
- 9歯車時計は宇宙的時計でも地球的時計でもない
- 10歯車時計のすべての型はひとつの基本理念のヴァリエイションである
- 11原型の発見・発明はいかなる意図にも曇らされていない
- 12技術・機械的世界のなかの意図のない領域
- 13技術・機械的世界の手本としての製粉小屋と時計
- 14クルマの普及
- 15クルマの結合。古典古代の機械と現代の機械
- 16歯車と調速機
- 17歯車時計の基本理念としての調速機
- 18歯車時計が発明された時期。この発明の一回性と意外性
- 19歯車時計の発明者の推測――ゲルベルトゥス
- 20時計的世界の死の側面
- 21わたしたちの世界の最初の機械としての時計
- 22わたしたちの世界の最初の自動装置としての時計
- 23結び
砂時計
- 1言葉について
- 2砂時計の起源
- 3グラス、枠、砂
- 4砂時計職人
- 5書斎の砂時計
- 6説教壇の砂時計
- 7船舶用砂時計
- 8砂時計の持続時間
- 9砂時計の目盛り
- 10砂時計の精度を高める試み
- 11砂時計の機械化の試み――ラーディとマルティネッリ
- 12有名な砂時計――ホルバインとエラスムス
- 13現代世界のなかの砂時計
- 14文学のなかの砂時計
- 15 絵画のなかの砂時計
- 16死の象徴としての砂時計――デューラー
- 17クロノス
- 18砂と無常
治療薬としての砂時計
新しい地球的要素の時計
補遺
訳者あとがき 今村孝
学術文庫版訳者あとがき 今村孝