1997年10月、ペヨトル工房から復刊されたピエール・ギュヨタ(ギュイヨタ)の長編小説。翻訳は榊原晃三。装幀はミルキィ・イソベ。
ピエール・ギュヨタ『エデン・エデン・エデン』は前出の「訳者あとがき」でもお分かりのように、一九七二年に二見書房より出版されました。ペヨトル工房で再版したいという希望を、二見書房及び訳者の榊原晃三先生によって快く御承諾いただき進行しておりましたが、諸般の事情により一時出版を見あわせておりました。ミシェル・レリス、ロラン・バルト、フィリップ・ソレルスの序文を訳し直していただき、再度スタートを切ろうとしたところ、昨年の十二月に榊原先生が突然の御病気で逝去されました。
今回の再版において、一九七二年当時の社会事情から抑制された表現にせざるを得なかった部分を、より直接的な表現に変更させていただけないかと榊原先生にはお願いしておりましたが、その具体的な御相談を差し上げる前の他界でした。
そのため、夫人の榊原裕子氏に御相談差し上げ、まことに勝手ながら編集者の判断によって変更させていただくことにいたしました。
(「付記/小川功」より)
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