1981年9月、国文社から刊行された志津麻子の第2詩集。装幀は志津輝雄。
この詩集に収めた作品は、第一詩集「一本の格子」の後、一九七七年から八〇年までに書いた中から選びました。ほとんどの作品が、詩誌「時間」「砂」「地球」などに発表したものです。
「劈開(へきかい)」は、「常に一定の方向に割れる」方解石や水晶の不思議を知った時から、忘れ難い言葉になっていましたので、いろいろな思いをこめて詩集の題名にいたしました。
(「あとがき」より)
目次
- 陸橋
- 家
- 位置
- 耳鳴り
- 葱の香
- 出発
- 珊瑚樹
- もうひとつの時間
- 劈開
- 外科病院にて
- 犬のいる風景
- 新年の挨拶
- 真夜中のカメ
- ポスター
- 節足動物
- 帰郷
- 泰山木
- 讃歌
- 四人目
- 海
- 凩の夜
- 一族再会
- 月
- 夜の片すみ
- がくあじさい
- 白杖
- 時間
- ベツレヘムの星
- 詩祭
あとがき