1981年12月、蜘蛛出版社から刊行された山本美代子(1932~)の第4詩集。写真は梅村光明、装幀は君本昌久。
数年まえ、病気をして生死の境をさまよっ てい たとき、どこからか聞とえてきた静かなオルガンの調べのせいでもあるのか、それからの私の生活は、どととなく、余生という趣を少しばかり負びてしまいました。
愛しいものはー1枚の木の葉であったり、ワレモコウの紫の玉であったり、たわいもないものであることが多いのですがーどこまでもいつくしんで、嫌いなものは、はっきり嫌だと表明して、生活していたいと思います。
(「あとがき」より)
目次
- 邑
- かねたたき
- 謝肉祭
- 朝顔
- 雪女
- 青空
- 庭師1ーーマリア異聞
- 庭師2
- 庭師3
- 庭師4
- 庭師5
- 庭師6
- 庭師7
- 庭師8
- 庭師9
- 庭師10
あとがき