1998年10月、白地社から刊行された永井章子の詩集。装画は田谷京子。
私は日常の話し言葉より書き言葉の方が、なぜか、いつも、もう少し自由で居られるように思ってきました。そんな気持ちで今も詩を書いています。遅くから書きはじめ、これがはじめての詩集です。
第一のパートである「密会」に集めていますのは主に最近の作品、第二のパートである「侵蝕」にまとめています詩が初期のものです。
最初からの師であり、この詩集をまとめますにあたり多くのアドバイスをいただきました倉橋健一氏に深い感謝を、出版でお世話になりました土岡忍氏に御礼を申しあげます。
(「あとがき」より)
目次
・密会
- 向こう側に
- イエノキダケ
- 水がのみたい
- 密会
- 重なりたい
- 接点
- 作家Mを捜している
- コーヒー館で
- しっぱい
- 神経
- 駅
- 影法師
- ろう石
- 門番への手紙
・侵蝕
- トマト
- 黒い影
- 廃屋
- 侵蝕
- 渇いた思い出
- 真実
- 賭け
- スタンツ
- 待つ
- 残滓
- 夕暮れて
- 穴
- もどる
- 桜考
- きょうは
- 誰
解説『水の居場所』をめぐって 倉橋健一
あとがき