2007年5月、夢人館から刊行された原桐子(1934~)の全詩集。装画は高瀬綾、装幀はHirondelle。附録栞は、新川和江「原桐子さんを再認識する」、笹倉貞夫「メタファーとしての<じゃんけんぽん>、存在の危機」
目次
・鳥 1974
- 祭のあとの鳥
- 奇形の鳥
- 空をもたない
- 空をなくした
- 空をたぐりよせようと
- 二羽の鳥
- 巣をつくれずに
- ひろがってゆく
- 降りられないでいる
- 虫が
- 藻になった鳥
- 蛸壺の中で
- 沈んでいった
- 雛
- すくんだまま
- よみがえり
- 嵐のあとで
- 鳥
- 跋 原型の私有化へ 星野徹
- あとがき
・火喰鳥 1977
・女面 1983
- 砧のように
- 痩女
- 小面ひとつ
- 狂った花子の歌う唄
- うわなり打ちの音がする
- 般若
- 花冷え
- 宮古幽玄
- 魃
- 水位
- 今を剥いで
- ほらんけ
- 鬼の話
- 真冬の夜のおはなし
- 鼓を打つ
- 笑うのは誰れ
- 輪廻
- 姥
- 絶え間なく
- 即身仏のように
- あとがき
・女たちの島 1988
- 1
- 蹄の音
- 女たちの島
- 狗奴国異聞Ⅰ
- 狗奴国異聞Ⅱ
- 今日も誰かが
- おお晴れの舞台
- 2
- 花曇り
- わたしという季節
- 航海について
- 糸ぐるま
- 時の扉
- 野ざらしの野
- かげろう 。
- 島
- 3
- 時間の暗闇から
- あとがき
・風街道 1994
新詩集
・蹄の音
- 1 ヒミコの里は
- ヒミコの里は
- Ⅰ
- Ⅱ
- Ⅲ
- Ⅳ
- 2 東の国
- 風土記の丘
- タケル
- 嬥歌
- 闇が燃える
- 倭文の里
- 浮島
- 桜山
- 聖域
- 桜川
- 3 西の国
- 岩屋石龕寺
- ある街道で
- 影
- 神事舞い
- 羅漢
- 蹄の音
- あとがき
・現代版楢山節考
- 因果車
- 終着駅
- 静かな列
- するめになった男
- おはじき
- はないちもんめ
- じゃんけんぽん
- その女はホームヘルパー
- 濡れ落葉と蛙
- 海の近くの
- 社会の片隅で
- 真っ白な鬼
- 夏の匂い
- 湯治
- その境目は定かではない
- 木枯しの吹く日
- 今そこを歩いている
- シメコロシヤ
- 流人島
- これからの夜を数えるな
- 戦いは始まったばかり
- すがる
- 霊安室
- 兄弟そろって
- 境目はずぶ濡れで
- 挙手の礼
- 遠い川
- 風景
- お詫びのかたちのままで
- あとがき
・寥々と
- 序
- もしかして……愛
- Ⅰ
- Ⅱ
- Ⅲ
- Ⅳ
- 木の実を投げよ
- 寥々と
- 啞の時は
- 枕返しの女人
- たぶん親子だったのかも
- 花の匂いがして
- 語り草
- ふらついて戻り道は
- 悪い冗談
- 天丼
- 大工町0番地
- 二組の客
- 目玉を焼きながら
- ある愛の物語
- 実に寂しい化生の後に
- 身近にあるおはなし
- 酔芙蓉
- いまは 鉛の 時代に生きる
- 涙壺
- 時の扉の外がわで
- 声を聞く
- ただそれだけだった
- あとがき
・旅のさなかで
- 月山
- 雪どけ
- 胸の休まる事もなく
- 落人の里
- 千体地蔵
- 永平寺
- アイノクラ
- みちのく恐山は
- 迷路
- 雪
- 境界
- 季節の風
- 森へおいでよ
- ヒロシマ
- 初雪の舞う頃
- バンコク・アユタヤ遺跡
- ソテツの花は赦免花
- ブーゲンビリアの花が散る
- 風の盆に
- 風はその梢だけに
- その峠を
- 光と翳のあたりで
- 舟
- 作法
- 小京都は花に埋まり
- あとがき
・橋がかり
- 橋がかり
- いざよいの日記
- 眉月の夜
- 沈んでゆく
- 乳房
- あいつとわたし
- 罌粟
- わたしは蝶
- 鳥
- 歩けない地図
- 人形
- 狂う
- 善知鳥
- なみだ壺
- 恥ずかしさが日かげの草にゆらゆらしている
- ある女の話
- 夏の終わり
- この地球で
- 放射状に散る
- 蜘蛛のように
- 花子 ゆくてさえぎる
- 玄室の中へと
- ほたる火
- あとがき
・散文抄
全詩集あとがき
自筆年譜の一 詩集解題