1965年8月、思潮社から刊行された金丸桝一(1927~)の第2詩集。装幀は梅村豊。刊行時の著者の住所は宮崎県西都市。
「零時」につづいて「日の歌」をまとめた。これまた無用のものと思ってなお詩集の形をかりた。無用のなにかに価値があるとすればおぼろにも認識できるなにかであるはずだ。それらとおのれとを交換できないものか。この思想は多分にサン=テグジュペリに負うものではあろうが、私は私なりにそれを試したいと思ったわけである。ただ「未成熟の懐抱」を意識しながら「きょう」をみつめてきた。私にとって「きょう」は詩にかかわるおそらく唯一のものかも知れない。そう思いながら。
(「後記」より)
目次
Ⅰ
- 日の歌
- その1
- その2
- その3
- 美しいかたよりが
- 夏・野良犬が一匹一
- 奢りの旅・モノローグ
- 河口
Ⅱ
- 二月の詩
- 初めての児に
- 1おまえが泣くと
- 2ここはどこか
- 3青・ことば
- 4おまえのうしろに
- 5午後・考
- 6葉がいっぱいある
- 7脚から脚へ
- 小鳥の羽毛をむしるとき
- その1
- その2
後記