1963年、手套社から刊行されたアンソロジー詩集。編集責任は永田義夫、佐藤経雄、平林平八郎、小林しゅう。
戦后の廃墟のなかで詩誌,手套"に集まった5人はひとりを失って4人になった。
そして、心だけをつないで十五年の才月を過ごしてきた。
たまたま一堂に会した4人が、いままでうたい、つぶやいて来た骨を拾い集めることを思いついた。
骨はしらじらしい。ばらばらの骨は正確に過去を語ってくれない。 つなぎ合わせた骨は人間の姿に復元しない。 けれども私たち4人はこれでいゝのだとうなずき合っている。 次に発行する”続、4人”、でこの骨に肉付けするつもりだ。奇怪な生きものでもよい。土の上をのっしのっしと歩かせてみたい。
(「あとがき/永田義夫」より)
目次
・佐藤経雄
- 築地小劇場
- 廻転椅子
- 青春挽歌
- 少年
- 渇きの底で
- 友情
- 傷口
- 寝言
・平林平八郎
- 恋人ニッイテ
- 生活
- 宝島探杭
- 地球の涯てから汽車が出る
- 友に
- 颱風
- 灰色地带
- おたずね者
- 起重機
- いっぽんの木
- 家宝
・小林しゅう
- 浮
- 皿
- 溶
- 砂時計
- 木のストーンヘンジあるいは木の杭
- 花求
- 研究ノオト
・永田義夫
- 夜のうた
- 流離の岸辺
- 虹のメルヘンランド
- 青蛇について
- 春月
- 秋ハナゼ
- かなしき都
- けだものの夜
- 都会の深海
- 都会の妖術
あとがき