2002年4月、踏青社から刊行された織田道代の第5詩集。装画はおりたひよ。刊行時の著者の住所は小金井市。
第四詩集『あるひのあひる』から、約五年がたちました。その間に、ことばあそびの相棒だった白猫ジュンが天国に召され、その代わりのように、杏ジャム色のやんちゃ雄猫ジャムがやって来ました。ジャムが相棒になってくれるかどうかは、まだよくわかりませんが、とにかく、いろんなあるひを、あひるは何とか無事に過ごして来ました。すべてに感謝したいと思います。
一昨年、ことばあそびが縁で知り合った夢岡樽蔵さんから、能登の輪島に江戸時代から伝わる「段駄羅(だんだら)」を教えていただきました。五七五の中心に、二重の意味を持たせ、五七と七五の二景を詠み、転換の妙を楽しむ文芸です。輪島段駄羅同好会(中村裕会長、船本勝信事務局長)に、東京からただ一人入れていただいて、ぽつりぽつりと拾えた段駄羅の中のいくつかを、今回、だんだら模様のように並べて詩にしてみました。
また「独吟半歌仙風」として、所謂「連句」のルールは殆んど無視して仕立てたものも載せてあります。
こんな具合に、ことばと気ままにつき合った『ことばもよう』ですが、お気に召すもようが、ちらりと幽かにでもお目に留まれば、何より嬉しく存じます。
(「あとがき」より)
目次
- ぬのをおる
- 花もよう
- 水玉もよう
- から草もよう
- 縞もよう
- よしあしもよう
- 鳥もよう
- こねこもようね
- そっくり くりのみ
- 一日のうた
- 一年のうた
- しりとり詩
- うそ (1~5)
- 愛怨吼文
- 曼陀羅 まんまんだあ
- 冬の銀座
- 渋谷の街
- 段駄羅 花繚乱
- ことばもよう
あとがき