1986年3月、レアリテの会から刊行された奥津さちよ(1947~)の第1詩集。表紙装画は小紋章子。レアリテ叢書17。著者は横浜市生まれ、刊行時の住所は横浜市戸塚区。
詩を発表し始めてから十数年経ちます。が、詩集を刊行できるなんて思っていませんでした。強い意志もなく、体力もなく、生活を過ごして来ました。妻、嫁、娘、母親、土方、学生、店員、農婦などの生活を自分なりに引き受けようとしてきたに過ぎませんでした。不思議なことにそれでも支えてくださる誰かがいて、ときどき詩を書くチャンスに恵まれました。多くの師である友人、先輩、家族に感謝致します。強力な刺激で支え続けてくださいました「舟」同人と「舟」を巡る方々に感謝致します。
(「あとがき」より)
目次
- いちご
- Excuse me
- 降り、降れ、八月
- 爽(さや)
- ビンと豆
- 南南東の風
- 飼育
- かぶと山にゆけば、
- 驟雨
- 揺れる家
- 二月のその日
- だれの空
- チューブデー
- 蝙蝠
- ありじごく
- 畑は怒っている
- 関数
- 献詩
- 十勝ワインノート
- 犬の時間
- 例えば地球を転がしてみたり
- 花ゲリラ
- 太った猫(一)
- 太った猫(二)
- ひこうき
- 四月
- 誰もいない
- 大王松
- みえない星
- ミシン
- セーター
あとがき