1959年10月、風報編集室から刊行された「風報」の随筆アンソロジー。編集は「風報」同人の尾崎士郎、水野成夫、尾崎一雄。挿画は赤木都留江、加藤英夫、宮永岳彦、尾崎俵士、佐野隆人、杉山吉茂、内田武夫、海野謙四郎、尾崎一雄、寺田政明。背文字は尾崎士郎、表紙・扉は水野成夫。
目次
『風報』発刊について 尾崎一雄
- 蟻が飛んでます 阿川弘之
- 甥 網野菊
- 「鼻の下」前話 青野季吉
- 天神さん 青柳瑞穂
- 芸術家の妻 荒正人
- ゴマメの歯ぎしり 有馬頼義
- 鏡里のこと 浅見淵
- 生物(詩) 浅野晃
- 切抜き通信 江戸川乱歩
- 犬の名 遠藤周作
- 百合の花 圓地文子
- 奈良の野猿 藤枝静男
- 懐沙の賦 深田久彌
- 悪魔 福田恆存
- お静さんと万作さん 古谷綱武
- 深夜のドライブ 源氏鶏太
- 段将軍と碁 呉清源
- 逸話 濱本浩
- 七つの罪の一つ 長谷川四郎
- 母系力士 秀の山勝一
- 綽名いろいろ 逸見廣
- 河童衝立 火野葦平
- 愚痴一件 平林たい子
- 応召十日間 平野謙
- 花の下より鼻の下 廣津和郎
- 泉湧く(句) 堀田春子
- 文学八十年 細田民樹
- ドン河の鯉釣 井伏鱒二
- 勤務評定のこと 池田篤紀
- 乾屎橛 稲垣達郎
- 小說家というもの 井上友一郎
- 故里の鏡 井上靖
- 奧日光にて(句) 石田波郷
- 柿を送る(詩) 石口敏郎
- 柿の木 石川達三
- 山荘にて 石坂洋次郎
- 春禽(句) 石塚友二
- あすならう物語 角川源義
- やゝ病身 亀井勝一郎
- 物忘れがひどくなった 上林暁
- 偶然 加藤治郎
- 濠端(歌) 川田順
- 大島の獵 河上徹太郎
- わが受難記 河盛好蔵
- 新居の記 川崎長太郎
- 人の姓名ぐらみは正しく 菊池重三郎
- 山菜 木津善五郎
- 五十の手習 木山捷平
- 初段 小松芳喬
- 安吾の上着 今日出海
- 天台院雑藁 今東光
- 八戸種差海岸(歌) 窪田章一郎
- 勝沼の葡萄園(歌) 窪田空穂
- 愛の言葉 邱永漢
- 紅梅(詩) 草野心平
- 梁楷のあの画 武者小路實篤
- 內弟子以前 前田陳爾
- めしよ・さよなら 丸岡明
- あそこはもう空ではない(詩) 丸山薫
- 奈良 三好十郎
- 信長醉記 水野成夫
- 伝説と事実 森山啓
- 国柄 村松梢風
- 碁の強さ 村島誼紀
- 詩三篇(詩) 室生犀星
- 年令 中村地平
- ハナ談義 中村一枝
- 引出し 中村芝鶴
- 原稿ガラス なかのしげはる
- 阿波の餅つき 中野好夫
- 真鶴 中川一政
- 夢は枯野を 中務保二
- 同密会 中山義秀
- 気分ということ 永井龍男
- 獅子舞の記 南雲今朝雄
- 大森あたり 成瀬無極
- 銀座の酒場 丹羽文雄
- びっこの余得 岡村二一
- 日米对抗試合 小沼丹
- 春の月(句) 大場美夜子
- 歌伝(歌) 大賀知周
- 陸橋(詩) 大木實
- ゴルフ旅行 大岡昇平
- 免状 大山康晴
- 馳け出し運転手 尾崎鮎雄
- 冬眠居日録 尾崎一雄
- 僕の手帖から 尾崎士郎
- 砂をかむ 坂口安吾
- わが家の動物 榊山潤
- はにかみ 三遊亭金馬
- 身辺のこと 佐多稲子
- 「第二」と「第五」 澤野久雄
- 鏡の効用 瀬沼茂樹
- 加賀の潜戸 志賀直哉
- ちるさくら(句) 下田實花
- 苦しかった酒 新庄嘉章
- 地球外の生命 白井俊明
- 高野原(歌) 鈴木貫介
- 鏡花と鶴の鉢 鈴木十郎
- 秋の舞ひ(歌) 鈴鹿俊子
- 棋道執心 高川格
- 三本 高橋義孝
- 大和夫という男 高木健夫
- 地上の愛(詩) 高見順
- 日本人の顔 武田泰淳
- 年魚・香魚・囮 瀧井孝作
- 藍染川 田宮虎彦
- 野球見物 田邉茂一
- 忠助の横走り 谷川徹三
- 明治の作家たち 谷崎精二
- 高野物狂(歌) 土井善麿
- 静座觀群妙 徳川夢聲
- 故郷の家 外村繁
- 孫のはなし 坪田譲治
- 雀(歌) 都筑省吾
- 菊名の里 内山順
- 斑猫のことなど 梅崎春生
- 牛飼いとミルク 和田傳
- 顔 大和勇三
- 株主 矢部堯一
- 多摩風景(句) 山口青邨
- 太宰治の手紙 山崎剛平
- 春の草 山本健吉
- 地図の旅 山本禮三郎
- 折をりの歌(歌) 吉野秀雄
- 初対面のこと 吉行淳之介
- 街の外 結城信一