2001年11月、朔社から刊行された圓子哲雄(1930~)の第9詩集。朔叢書第11集。刊行時の著者の住所は八戸市。
一度だけの海外へ、それも十六日間と言う亜米利加國(アメリカ)への小さな旅だった。二十五年が経った。今年の正月、発心してこれまで頭から離れなかったものを、その折々のことを纏めて見ようと思った。何を今更、時代遅れの、と言われそうだ。だがこれまで「新聞」(河北新報)「雑誌」「同人詩」(朔)(東京四季)等に書き連らねて来たものもあった。それらを核としてまとめてみた。
当初もっと亜米利加國(アメリカ)文明批評的なものをと考えたが、力及ばず見られるような、嵐の中の片肺飛行のような、ちぐはぐな旅行記的なものになってしまった。それも言わずもがなの、僕の浅学非才の為せる技である。
(「あとがき」より)
目次
- 序章 亚米利加國参上
- 機上
- DC―七四七(一)
- DC―七四七(二)
- 圏
- 飛行(一)
- 飛行(二)
- 飛行機雲(一)
- 飛行機雲(二)
- 機上
- 旅
- 時差
- 夜間飛行
- 嵐(一)
- 嵐(二)
- 洛基山脈
- 地上
- 涯(一)
- 涯(二)
- 落ち陽
- 落日
- 満月(一)
- 満月(二)
- 月
- 紐育
- 國立墓地
- 外輪船
- 密河(一)
- 密河(二)
- 華盛頓
- 霧の街
- 亞米利加行
- 出世
- 帰國
- 帰國(一)
- 帰國(二)
- 鄉愁
- 残照
- 故里(一)
- 故里(二)
- 朝
- 終章
- 亞米利加國訪問記
あとがき