2010年12月、30部の私家版として刊行された川村均の詩集。装幀口絵印刷製本は著者。刊行時の著者の住所は鎌倉市。
目次
- 01 川岸から流れにあらがうように
- 02 川風がそよと吹き抜ける小さな木橋のこちら側
- 03 えぐられた川床にむかって
- 04 いつからか向こう岸の河原に
- 05 いつのまにかつめたい水のなかで
- 06 そよと吹き抜ける川風のおよそ根も葉もないお告げ
- 07 反射光の網目
- 08 そよとふきぬける川風が小石まじりの川床まで
- 09 風がそよと吹き抜けるふかみどりの切通しの外れ
- 10 風がそよと吹き抜ける道端
- 11 だれかしらないひとの罅われた手鏡
- 12 木洩れ日の網目
- 13 葉洩れ日の網目
- 14 いつのまにか瞼のない眼球のまわりで
- 15 風がそよと吹き抜けるタチヤナギの大木の向こう
- 16 山風がそよとふきぬける川の上流
- 17 はるか上流のオレンジ色の屋根瓦
- 18 そよとふきぬける川風の手のひらへ
- 19 ふかみどりの頭部を山奥で斬りおとされ
- 20 あとさきかまわずふきぬける東風