薄荷 田川飛旅子句集

 1982年3月、現代俳句協会から刊行された田川飛旅子(1914~1999)の第6句集。現代俳句の100冊8。

 

 句集『薄荷』は私の第六句集に当る。現代俳句協会の新らしい企画『現代俳句の一〇〇冊』の一冊として加えられたことは光栄である。私の俳句の全貌を知って頂くために、便宜上、内容を第一部と第二部に分けた。前者には第五句集『山法師』以後の作品二〇〇句を自選して収め、新句集としての体裁を持たせた。後者には、私の第一乃至第五句集から、それぞれ二〇句ずつ、計一〇〇句を自選して集録し、二つを併せて、私の俳句の歩みとして、近業を併せて見て頂けるように編集した。
 私は俳誌「寒雷」の創刊号以来、恩師加藤楸邨先生の御指導を仰ぎ今日に到った。「俳句の中に人間が生きるように」という基本的姿勢を確と私に与え、暖いいつくしみと、絶えざる励ましを頂いた楸邨先生に深く感謝する。特に昭和四十八年以降は、私がささやかな句誌「陸」を創刊主宰することを許して頂き、引続き「寒雷」に拠りつつも、新らしく同志と共に「陸」を守り、俳句の中に自由な進展の場を持ちうることになったことは、私の生涯の幸福であった。
 良かれ悪しかれ、私の俳句を通しての仕事のあらましは、この『薄荷』一巻の中に収められていると思う。作家としては観念の眼を閉じて、読者の同情あるご清鑑を待つ以外にはない。この一書を製作するために御力を貸して頂いた幾多の方々の御恩顧に対して厚く感謝を捧げるものである。
(「後記」より)

 


目次

第一部 薄荷

  • 墨染の葡萄
  • 敗将記
  • 神色

第二部 野分

  • 『花文字』抄
  • 『外套』抄
  • 『植樹祭』抄
  • 『邯鄲』抄
  • 『山法師』抄

俳句と人間

田川飛旅子句集『薄荷』解題 庄中健吉

年譜
著書目録
後記


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