花響 中島秀子句集

 1974年4月、沖発行所から刊行された中島秀子(1936~2017)の句集。題簽は加藤楸邨、装幀は遠藤須巳。著者は東京生れ、刊行時の住所は葛飾区青戸。

 

 「花響」(はなひびき)は、「陶の耳飾り」以後十年間の作品の中から選んだものである。私にとって多難な時期を共に過して来た思い出が作品の一つ一つに絡みつき、第一句集の時とは違った複雑な感情にとらわれつつこの句集を編んだ。ここに一つの区切りをつけて次の世界への礎としたいという気持が強い。
 ここまで作句を続けて来られたのは、寒雷集に於ける、加藤楸邨先生の御指導があったからに他ならない。投句に打ち込むことによって得つつあるものは、あまりにも大きく御礼の言葉もない。
 最後に、初学時代よりあたたかく見守って下さった能村登四郎・森澄雄両先生に心からの御礼を申し上げたい。
(「後記」より)


目次

  • 冬木 昭和三十八年
  • 夕靄 昭和三十九年
  • 捨乳 昭和四十年~昭和四十一年
  • 一ひらの貝 昭和四十二年~昭和四十三年
  • 花鋏 昭和四十四年
  • 山裾 昭和四十五年
  • 日月 昭和四十六年
  • 桜貝 昭和四十七年


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