
1989年8月、近文社出版部から刊行された久宗睦子の第2詩集。刊行時の著者の住所は横浜市保土ケ谷区。
文字の中に自分を置いてきたことが、良かったのかどうか今はまだ判らない。読み返してみて、消え入りたいようなものもあるから……。ただ、日常に起きたいくつかの事象を、詩を書いていることで深手を負わずに何とか通りぬけることも多々あったのは確かだから、そんな、もう一人の自分に、あらためほゝ笑みを返してやりたい。
むかしも今も変らず、暖かいが厳しい眼で見守って下さる詩の世界の恩師や知友たちがいらして、この世に、まだ〝怖い”と云う感情が残されている至福は、なにものにも替えがたい。学ばなければならないことの何と多いこと。
又、思いもかけず、作曲家竹田由彦氏の御手により、本誌中の「風・砂・花への伝言」より、それぞれ抜粋にて、女性のための合唱組曲三部作、表題「風への伝言」として美しい曲を編んで戴いた。まことに光栄の極みと、心から御礼申し上げる。
('89・9月23日於ルーテル市ヶ谷センター 指揮・小林光雄氏・ピアノ・小泉亜喜子氏 合唱・杉並フラウエンコールにより初演)
新しい元号の年は、また私の干支にもあたり、この秋には亡母の五十回忌をも迎える。この小さな詩集にも、さまざまな想念がこめられて、私なりに感慨深いものとなった。
(「あとがき」より)
目次
- 春樹暮雲
- 風への伝言
- 砂への伝言
- 花への伝言
- 回転扉
- MORE
- 雪花偈
- 凩
- 夜の琴
あとがき
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