
2002年3月、柊書房から刊行された香川ヒサ(1947~)の評論集。装幀は加藤智也。
この度、評論集を出すことになった。
書き下ろしの森岡貞香論と平成六年以降に書いたものの中から選んで、一冊にした。六年以降としたのは、森岡貞香論が少し長くなってしまったからである。森岡貞香論は、「鱧と水仙」の勉強会で『夏至』を読むことになり、メモを取り始めたのをきっかけにハマってしまい、一気に書き上げた。
ここ何年か、書きながら、書き終えたと思った途端、それが全て間違っていたのに気付くという体験が何度もあり、書かなくては何もわからないということがわかった。だからといって、書いたからわかるということもないのである。でも、それだからまた書くのだろう。
ANALYSISとは、「全面的に解きほぐす」という意味の、ギリシャ語源の言葉である。一言でいえば「解析」ということになろうか。今後ともそれを方法として考えてゆきたいと思い「I」とした。
「鱧と水仙」の友人達には、ずっと支えられ、励まされてきた。何にも換えがたい友人達のいること、本当にありがたく幸せだと思っている。
また、いつも暖かく見守っていて下さる「好日」の神谷佳子先生と歌友達に、厚く御礼申し上げる。
評論集を出すように強く勧めて下さった柊書房社主、影山一男氏には、何から何までお世話になった。氏のご厚意には、いくら感謝してもしきれない思いだ。心より御礼申し上げたい。
(「あとがき」より)
目次
Ⅰ 短歌論
Ⅱ 作家論
Ⅲ 作品論
- この言に命があった――塚本邦雄『約翰傳爲書』
- 圧倒的にリアルな現実の世界――小池光『静物』
- 構造性への直観――中川菊司『行き止まる風景』
- 無を握るゆえに――岩田正『和韻』
- 自然、精神に刻印された風景――佐藤道雅 『天心』
- 単独者として――大島史洋『幽明』
- いま見るオリオン――浜田蝶二郎『からだまだ在る』
- 原罪の意識と断念の深さ――藤原龍一郎『19XX』
- 現代短歌への問題提起――馬場あき子『現代短歌に架ける橋』
- ゆるやかな時間をめぐって――喜夛隆子『流れ The Stream』
- 生きる場所としての「身」――中野昭子『草の海』
Ⅳ 古典論
あとがき
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