
2000年7月、高知新聞企業から刊行された谷岡亜紀(1959~)のエッセイ集。イラストは谷岡暁。著者は高知市生まれ、刊行時の住所は茅ヶ崎市。
この「歌の旅』は、高知新聞の朝刊学芸欄に一九九九年十月一日から十二月十日まで掲載されたコラムを集めた、私の初めてのエッセー集である。新聞連載にあたって、他の仕事と平行して全六十回、一回につき四百字詰め五枚弱を二ヶ月間ほぼ毎日書き継ぐ作業は、私にとっては鉄人レースに近いものだった。それだけに連載が終わった時には大きな安堵と達成感があり、そしてまたこうして一冊になってみると、たいへん感慨深いものがある。
いま改めて思うのは、やはり故郷のありがたさだ。新聞連載中からたくさんの方に反響をいただき、また高知新聞紙面の読者投書欄にも、身に余る感想が二度にわたって掲載された。お二人とも存じ上げない方で、それだけに心にしみて嬉しかった。
また連載時には、版画家である私の弟に、毎日違うカットを六十枚描いてもらった。これも大変な作業だったと思うが、いろいろと趣向をこらしてくれ、私としても紙面を開くのが楽しみだった。そのうちの数枚で、本書の表紙と扉を飾ることができたのも、たいへん嬉しい。
(「あとがき」より)
目次
Ⅰ 十代の旅
- 運が良けりゃ
- 幸いの町
- ジャズとランボオ
- 十代の旅
- 卒業
- 出立
- 夢みる力
- 東京の風
- 二十歳
- 早稲田通り
- <劇>の周辺
Ⅱ 短歌との出会い
- 短歌との出会い
- 結社誌「心の花」
- 佐佐木幸綢先生
- 幸綱短歌の魅力①
- 幸綱短歌の魅力②
- 歌の先輩・歌の仲間①
- 歌の先輩・歌の仲間②
- 「心の花」の歴史的歌人
- 「心の花」の現代歌人①
- 「心の花」の現代歌人②
- 影響を受けた歌人
Ⅲ アジアの旅
Ⅳ 「歌人」の毎日
Ⅴ SONGS ON MY MIZA
- こんな短歌もある①
- こんな短歌もある②
- こんな短歌もある③
- こんな短歌もある④
- 音楽としての短歌
- 愛の歌
- 短歌の色彩と光
- 夢、幻想、メルヘンの歌
- 世紀末の歌
Ⅵ 運が良けりゃ
- 著書あれこれ
- 私の歌
- 短歌、この劇的なもの
- 賞の選考
- 新人の条件
- 短歌の理由、表現の意味
- 望郷
あとがき