
2021年8月、私家版として刊行された中村薺(1931~)の第4詩集。表紙・扉版画は高橋輝雄、造本設計は龜鳴屋。著者は小松市生まれ。
この秋、わたしは〈ここのそじ〉を迎えます.
この長い間に纔かばかりの仕事しか出来ことについて、わたしのなかのもの達と染み染み語り合っていましたが、〈悔しさ〉を含むに至った年月を思うと更に悔しい、とあたまは言います。いまさらわたしの機関に愚痴るのは余力を奪うだけなので、今後は「わたしのここを耕しなさい」という声に従ってゆくばかりです。
こうしたなかで、白井知子氏のご芳情はわたしを奮いたたせせ、この詩集を仕上げることができました。時代錯誤もあることですが、この貧しい詩集を白井氏に獻げます。
ところで、このたびの作品22篇のうち、14篇は二〇一八年から二〇二〇年の三年間の中から、8篇は二〇二一年のものから選びました。日常に即しながら日常性をのり超えるのはまだまだ難しいことです。
(あとがき」より)
目次
あとがき