2018-02-22から1日間の記事一覧

晩夏光 安西均詩集

1991年11月、花神社から刊行された安西均の詩集。題字は篠田桃紅。 前詩集『チェーホフの猟銃』以後、ほぼ三年間に書き散らしたなかから拾ひ取った。厳密な構成ではないが、巻初の約十篇は多少とも〈詩〉や〈言葉〉にかかはるもの、ついで身辺に取材した随想…

骨の遺書 平光善久詩集

1969年8月、不動工房から刊行された平光善久の第8詩集。装画は棚橋文子。 目次 序 小島信夫 骨を編む 匂いの影絵 炎える小鳥 鳥が歩く 飛翔の日 歩行者の哲学 義足がとぶ 六月の贈り物 鳥を抱く 白い死 血の幻覚 蝶と花とぼくの足 義足のある風景 胡桃のおん…

怖るべき子供たち 菊岡久利

1949年5月、日比谷出版社から刊行された菊岡久利(1909~1970)の短編小説集。校正は緒方昇、写真は池田克巳。装画は東郷青児、装幀は青山二郎。表題作は第21回直木賞候補作。 これが私の、最初の小説の本だ。私の最初の小説の本のために、まるで祝祭のやう…

のんきめがね 尾崎一雄

1948年7月、實業之日本社から刊行された尾崎一雄(1899~1983)の作品集。装幀は岡村夫二。1937年『暢気眼鏡』と1938年『暢気眼鏡続』(いずれも砂子屋書房)から選ばれた10篇。 目次 暢気眼鏡 芳兵衛 世話やき 擬態 燈火管制 男兒出生 横田友克氏 長い井戸 …

綺羅のバランス 川口晴美詩集

1989年9月、書肆山田から刊行された川口晴美(1962~)の題2詩集。装幀は小宮山裕。 いつも、何だかほんの少しずつ居心地が悪い気がする。どこにいても、針ほどのずれがあって、わたしがその場所では異物なのだと感じさせられる。わたしがいることのできる場…

目覚める寸前 川崎洋詩集

1982年9月、書肆山田から刊行された川崎洋(1930~2004)の第13詩集。装画は筧忠治。 目次 海 海 魚の骨 五月 最後の象 雑録 にょうぼうが いった あいよ ブアナ 愚鈍なユーモア 秋 噴水 音色。 雪 エンピツの詩 タマゴの話 月並みな月 これまでに書いた詩の…

遺言 会田綱雄詩集

1977年11月、青土社から刊行された会田綱雄(1914~1990)の詩集。第29回読売文学賞受賞作品。 目次 X 〈白磁青花〉茨木のり子さんに 〈杉並堀ノ内三丁目〉財部鳥子さんに 〈島〉小松郁子さんに 〈夏の夜の夢〉日高てるさんに 〈舞台〉吉原幸子さんに Y 夏 4…

北てんのうた 抒情の直接性から直接性の抒情へ 中村文昭詩集

1974年9月に刊行された中村文昭の第2詩集。装幀は高久洋生。私家版。 目次 Ⅰ 北点への旅程 おとずれ 母岩の歌 黄金の秋 影と標的者 北からの帰還 Ⅱ 北点の女のために 秋の屈斜理湖 岬 摩周湖 至純の女 小さな自然 Petite Nature Ⅲ 北点の鎮魂歌 流民の墓標 …