2022-01-01から1ヶ月間の記事一覧

OB抒情歌 嵯峨信之詩集

1988年12月、詩学社から刊行された嵯峨信之(1902~1997)の詩集。装幀は落合茂。 この<OB抒情歌>と題した詩集一冊はぼくの生涯の余白の歌かも知れない。しかし余白の歌というにはまだ少し生生しいところがあって、むしろ余白にふみ迷っているとでも言うべきだろう。あ</ob抒情歌>…

さよなら・再見 黄春明 田中宏 福田桂二

1979年9月、めこんから刊行された黄春明の短編小説集。翻訳は田中宏と福田桂二。表紙絵は著者、装幀は力石行男。アジアの現代文学―台湾。 目次 日本語訳への序 黄春明(ホアンチュンミン) さよなら・再見(ツァイチェン) 福田桂二訳 りんごの味 福田桂二訳…

島根の詩人たち 田村のり子

1998年8月、島根県詩人連合から刊行された田村のり子(1929~)による島根県詩人評伝。著者は松江市生まれ。 新聞切抜きとして持っている「いずも・いわみ文人列伝」の束のことは、時どき記憶に上ることがありました。いつか本の形にできたらいいのに、とい…

故郷喪失 秋原勝二作品集

1983年8月、作文社から刊行された秋原勝二(1913~2015)の作品集。全5巻。装幀は中尾彰。 第1巻目次 孝行者 共犯者 身の上話 伊勢詣で 夜霧 妙 雪原 山野記 故郷喪失 ある話 人種 草帽子 冬の馬 願文 風雪 ちちはは 十五年目の夜明け 帽子 附け火 漂泊の山 …

雪ねんぶり 灰山かずら詩集

1995年12月、詩人会議出版から刊行された灰山かずら(1931~)の詩集。著者は新潟県中魚沼郡生まれ、刊行時の住所は川口市。装画は著者、装幀は近野十志夫。 昭和二十年、日本の敗戦を堺に、幼い頃から私の目に焼きついていたもの、あるいは身に浸みていたも…

潮騒の歌 八木道雄詩集

1998年11月、鳥語社から刊行された八木道雄(1933~2005)の第2詩集。 私たちは日頃、無数の情報に満ちた一種の抽象の世界に生きていますが、仮にこれらすべての情報を消去したとき、私たちには何が残るでしょうか。おそらく、木や草や鳥やけものと変わらぬ…

太陽のある風景 香川進歌集

1941年6月、白日社から刊行された香川進(1910~1998)の第1歌集。詩歌叢書第34。装幀は野口謙蔵。 目次 序 前田夕暮序 米田雄郎 ・發生の日々 思惟の純潔 夕日と裸木 母の眸 灰のやうに 金と若さ 最終バス 不安の倫理 一筋のみち 花と指揮刀 全體のながれ …

シベリヤ詩集 長尾辰夫詩集

1951年7月、草原書房から刊行された長尾辰夫の第1詩集。 目次 悲痛切実の書(序文)・北川冬彥 実体について 実体について 若き兵士たち 若き兵士たち 子を燒く 吹雪の曠野 氷原地帶 花海 吹雪の曠野 闇夜 悲劇 熱砂の中に 人生の裏街 薄明 寒飢の果 老人 未…

玩具帳 三宅やよい句集

2000年4月、蝸牛新社から刊行された三宅やよい(1955~)の第1句集。装幀は川崎賀代。7つの帆コレクション2。 目次 アニマルズ 色づくし かんからりん 空 食 気 花 センチメンタル・ジャーニイ あとがき NDLで検索Amazonで検索日本の古本屋で検索ヤフオクで…

廃都の路面電車 山田哲平詩集

1985年10月、私家版として刊行された山田哲平(1946~)の詩集。著者は東京生まれ。 今から二十数年前の高度成長全盛の頃の進学校・麻布学園において、受験期を迎えていた私は、口にこそ出さなかったが、同窓生の無意識層に君臨していた経済活動こそ人倫、と…

冬の樹 水出みどり詩集

1966年9月、昭森社から刊行された水出みどりの第1詩集。装幀は和田徹三。 この詩集の作品のほとんどは昭和三十六年から四十年までの五年間に書いたもので、配列は製作の逆順になつております。数篇をのぞいて全部、「檸檬」に発表しました。 私が本当に詩を…

歌稿 坂口弘

1993年11月、朝日新聞社から刊行された坂口弘(1946~)の歌集。編集は坂口菊枝さんを支える会。著者はあさま山荘事件の確定死刑囚。 目次 写真の吾 リンチ 山小屋 落葉 夏の盛り 遺稿集 熱き湯 格子の雫 小窓 たんぽぽの綿毛 虫の音 新生 運河 狭き視野 の…

走馬燈 室生犀星

1922年7月、新潮社から刊行された室生犀星(1889~1962)の中編小説。中編小説叢書第5。 NDLで検索Amazonで検索日本の古本屋で検索ヤフオクで検索

顔のない明日 岡部美民詩集

1965年5月、思潮社から刊行された岡部美民の詩集。装幀は真鍋博。 目次 顔のない明日 噂の明日 また あなたはうしろをむいた 街の時 冬の海 嘘の花 禁猟区 眼の空 会うときは 朝、ふと なんの予告もなく 他の時 遅い季節 突然の昼 空は明日 白い現代 甘い砂 …

子供の世界と大人の世界 一瀬直行

1958年10月、出版書肆パトリアから刊行された一瀬直行(1904~1978)の長編小説。装幀は蛭間重夫。著者は浅草吉野町生まれ。 目次 一 子供は大人を真似ている 二 古い型の親父の愛情 三 この子の行末はどうなるのか 四 見たい 聞きたい 知りたい 五 少年の屈…

花咲く日 山本和夫詩集

1943年11月、洛陽書院から刊行された山本和夫(1907~1996)の詩集。装幀は宮田重雄。著者は福井県生まれ。 目次 ・花咲く日 花咲く日 扉 ある美しい物語に題す 絶對の日 漁村の曙 美の癇癪 人間 東洋のために 戰爭 私の切拔帖 道路上にて思ふ 煙草屋に煙草…

作家の診断 ロールシャッハテストによる創作心理の秘密をさぐる 片口安史

1966年6月、至文堂から刊行された片口安史(1927~1995)による心理学的手法による作家分析。 目次 I ロールシャッハ法について 1 インクのシミ(検査図版) 2 インクのシミを用いる理由 3 人格の“投映”ということ 4 ロールシャッハ反応に映ずる人格特徴…

南瓜の花 水谷川忠麿詩集

1932年1月、草木屋出版部から刊行された水谷川忠麿の詩集。装幀は山崎斌、装画は秋野不矩、吉岡堅二、山本丘人、酒井三良、前川千帆。 目次 ・春 紅梅 春の山鳩 早春 雀取り 春風無心 新緑 青梅 ・夏 南瓜の花 輕井澤山莊 夏の日 木賊の青 ・秋 仲秋明月 初…

光くらく 中本たか子

1947年6月、三一書房から刊行された中本たか子(1903~1991)の短編小説集。装幀、カットは井澤元一。 目次 光くらく 織布 レポーター年枝 嵐の後 再び工場へ 飯と公判 NDLで検索Amazonで検索日本の古本屋で検索ヤフオクで検索

伯伎集 齋鹿逸郎歌集

1994年1月、古心堂画廊から刊行された齋鹿逸郎(1928~2007)の歌集。装幀は村井啓哲。著者は画家。 説明しなければならない歌集である。六十五歳になつてゐるのに歌を作った期間が僅か数年程度で、それも三年作つて三十年の中断期間がある。中断といふより…

蓮華 宮澤章二詩集

1965年10月、現幻社から刊行された宮澤章二(1919~2005)の詩集。著者は「ジングルベル」の訳詞者のひとりとして知られる。 目次 こねる 昭和三十七年 お化けの季節 昭和三十七年 入れ歯の話 昭和三十七年 暦・三章・昭和三十八年 誕生日 結婚記念日 祥月命…

青春 長澤弘泰詩集

1944年3月、泉書房から刊行された長澤弘泰(1911~)の詩集。装幀は中村千代吉。著者は盛岡市生まれ。 目次 序文・金子光晴 ・青春1 兜岩にて(一) 兜岩にて(二) 海と空と燈臺上の自分と 六月一日 石工になりたい 春の不來方城 五月の世界に在りて 白日…

津軽書 一智語録 安利麻愼詩集

1986年4月、津軽一間舎から刊行された高橋一智(1904~1983)語録。編集は安利麻愼(1933~)。 NDLで検索Amazonで検索日本の古本屋で検索ヤフオクで検索

牛を焚く 古賀春江詩画集

1974年12月、東出版から刊行された古賀春江(1895~1933)の詩画集。装幀は森茂。 目次 ・牛を焚く 梅 風景 花 赤い風景 船着場 風景 美しい博覽会 窓外風景 樹立 牛を焚く 動物 窓 煙火 蝸牛のゐる田舍 山手風景 樹下三人 海 鳥籠 素朴な月夜 題のない画 漁…

明るい川端 中島可一郎詩集

1992年2月、勁草出版サービスセンターから刊行された中島可一郎(1919~2010)の詩集。装幀は高橋弘。 急に思い立って小詩集を編むことにした。怠け癖がついているので、たとい小さな詞華のたぐいでもいざ拾い出すとなると結構億劫な思いをする。結局あれや…

富士川 熊王徳平

1958年11月、出版書肆パトリアから刊行された熊王徳平(1906~)の長編小説。新鋭作家叢書11。 NDLで検索Amazonで検索日本の古本屋で検索ヤフオクで検索

詩と土着 境忠一

1971年12月、葦書房から刊行された境忠一(1930~)の評論集。著者は大牟田市生まれ、刊行時の職業は福岡大学人文学部助教授。 この書は『評伝宮沢賢治』(昭四三・四桜楓社)、『詩と故郷』(昭四六・三桜楓社)につぐ三番目の論集である。前二書がいずれもA五…

磯づたい 山口和歌子詩集

1988年10月、北山通信から刊行された山口和歌子(1946~)の第3詩集。著者は広島市生まれ、刊行時の住所は京都市北区。 目次 Ⅰ磯際から 湾 石堤 船ゆれ ていぼう 浜息 小島 てんま船 泡 新地 岩窪 Ⅱ儀 儀 処理弾 すくわれ返し 路地まわり Ⅲ刈り込み かさね代…

夜顔日記 藤蔭道子

2010年9月、龍書房から刊行された藤蔭道子(1945~)の小説。カバーは高橋甲子男。 NDLで検索Amazonで検索日本の古本屋で検索ヤフオクで検索

「かたり」の地形 大阪詩の原風景 富岡多恵子 佐々木幹郎

1990年10月、作品社から刊行された富岡多恵子(1935~)と佐々木幹郎(1947~)の対談集。装幀は宮迫千鶴。<現在>との対話9。 目次 第1章 大阪の原風景 記憶の中の原風景 大阪の土の色 異文化との接触感 大阪ナショナリズム 私鉄文化の広がり 景色としての…