尾崎与里子
1993年10月、砂子屋書房から刊行された尾崎与里子の第4詩集。刊行時の著者の住所は滋賀県彦根市。 「風の家」へ引越して長い時間が過ぎました。幼かった子どもたちは成長してそれぞれの道を選び、彼らの傍らで暮らした日々は、すこしずつ思い出になっていこ…
2004年9月、草原詩社から刊行された尾崎与里子の第5詩集。装幀は谷川徹。 長浜と彦根はどちらも琵琶湖の北に位置する静かな城下町。私は長浜で人生の前半を、後半を彦根で過ごしてきました。多分、この二つの町以外での暮らしを知らないまま生涯を終えるでし…
1986年10月、エディション・カイエから刊行された尾崎与里子(1946~)の第3詩集。装幀は山本容子(1952~)。 湖に近い葦の原で、ほのぐらいものが飛び交うのを見たのは、はじめて猫を抱いた日でした。しずかに爪を立てて燃える猫の顎の下へ手をさしのべる…
1981年7月、編集工房ノアから刊行された尾崎与里子(1946~)の第2詩集。カバー装画は木村茂。H氏賞候補作。 近江には、古い観音像が多く残されています。ときに湖北には、謎めいていると言われるほどたくさんの十一面観音像が、山間の村々の粗末なお堂に、…