その他評論評伝

詩人は聖書をどのように表現したか 柴崎聰

2022年4月、新教出版社から刊行された柴崎聰(1943~)の評論集。装幀は長尾優。著者は仙台市生まれの詩人、刊行時の職業は大学講師。 目次 序章 新體詩の勃興 第1章 近代詩を開拓した先駆者たち 島崎藤村 三木露風 第2章 「なのはな」の詩人と「ほのお」…

海に消えた被爆朝鮮人徴用工 鎮魂の海峡 深川宗俊

1992年7月、明石書店から刊行された深川宗俊(1921~)によるノンフィクション。著者は広島県生まれ、原爆被爆当時、三菱重工業広島機械製作所で、朝鮮人徴用工の指導員として勤務。 目次 第一章 「原爆の日」からの旅立ち 1 ソウルの冬――一九七四年一月 三…

国家売春命令物語 みんなは知らない 小林大治郎 村瀬明

1971年10月、雄山閣出版から刊行された小林大治郎と村瀬明によるノンフィクション。物語歴史文庫19。 目次 序にかえて Ⅰ国家売春命令 国家売春の幕あけ 五千万円の女体防衛作戦 ”新日本女性”への突撃開始 悲鳴あげるR・A・A セックス防波堤あやうし 昭和のお…

畳ひかりて 飯島晴子の風景 平石和美

2011年8月、ふらんす堂から刊行された平石和美による飯島晴子論。装幀は中島恵雄。 俳句を始めて間もない頃、飯島晴子の句集『儚々』に出会いました。次から次へと気になる句が現れます。また、全句集を読むと『儚々』とは違う不思議な感覚に捉われ、晴子の…

植民地・朝鮮における雑誌『国民文学』 渡邉澄子

2018年8月、彩流社から刊行された渡邉澄子(1930~)の評論集。 目次 序にかえて 第一章 「皇道精神の昂揚」を掲げた朝鮮文壇 はじめに 『国民文学』とは 「国民文学』発刊の歴史背景 「国民文学』主宰者・崔戴瑞という人 『国民文学』――主宰者・崔戴瑞の思…

色彩文学論 色彩表現から見直す近代文学 大熊利夫

1995年11月、五月書房から刊行された大熊利夫の評論集。装幀は田淵裕一。 村上色彩技術研究所で十年間色彩関係の機器を設計していたころ、『COLOR SPACE』という社内報に、色についての歴史的、哲学的テーマのレポートを書いたことがあった。 これがきっかけ…

ハンセン病と戦後民主主義 なぜ隔離は強化されたのか 藤野豊

2006年10月、岩波書店から刊行された藤野豊(1952~)の評論集。装幀は後藤葉子。カバー写真は菊池恵楓園の隣接地に作られた「癩刑務所」の外塀。 目次 序章 ハンセン病絶対隔離政策史への視点 一 戦後隔離政策の前史 二 世界の隔離と「日本型隔離」 三 本書…

美酒すこし 中桐文子

1985年6月、筑摩書房から刊行された中桐文子による夫・中桐雅夫(1919~1983)の回想録。 目次 「かわいそうなひと」 序にかえて 相手は学生 冷たい季節 二つの歯車 不自由が丘 明日は昏く 蜉蝣のように 泥沼の中 翼と風と 危機すでに 孤りで歩く ピアノ狂い…

極北の天 野沢省悟 現代川柳評論集

1996年11月、青森県文芸協会出版部から刊行された野沢省悟(1953~)の評論集。装幀は桜庭利弘。あおもり選書14。著者は青森県上北野郡野辺地町生まれ、刊行時の住所は青森市石江富田。 目次 序文・川柳の見方が変わる本 田口麦彦 一章 評論 川柳の海で 自己…

家族ぐるみ・町ぐるみ 地域社会における労働者の位置と役割 森直弘

1958年5月、三一書房から刊行された森直弘(1911~)の評論集。 目次 はしがき 一 保守派の温床・地域社会 暴言まかり通る 政治的手腕 親馬鹿のうえにあぐら チャッカリ者の喰い物 躍る世話役、ホクソ笑む保守派 封建的な「関係の力」 「決めたのはみんなだ…

歌え、わが明星の詩 前田愛子

1988年9月、かもがわ出版から刊行された前田愛子(1930~)による真下飛泉(1878~1926)の評伝。 観光客で賑わう京都知恩院の境内に、「ここはお国を何百里」と、力強い文字で刻んだ石碑が建っている。 良正院の門前にあるこの碑は、『戦友』の作詞者である…

レオノーラ・キャリントン 野中雅代

1997年10月、彩樹社から刊行された野中雅代によるレオノーラ・キャリントンの評伝。装幀は+COHO。 レオノーラ・キャリントンに初めて逢ったのは、一九八五年大地震に襲われた直後のメキシコ・シティだった。当時はレオノーラについてのまとまった研究書は英…

長谷川時雨 人と生涯 長谷川仁 紅野敏郎編

1982年3月、ドメス出版から刊行された長谷川時雨(1879~1941)の評伝。編者は長谷川仁と紅野敏郎。カバーは長谷川春子(1895~1967)。 私を生むと間もなく病死した生母に代わり、生まれ落ちるより一人前の大人になるまで私を薫育し、明治、大正、昭和の三…

輝く晩年 作家・山川亮の歌と足跡 小泉修一

2004年2月、光陽出版社から刊行された小泉修一(1926~)による山川亮(1887~1957)の評伝。山川亮は山川登美子(1879~1909)の弟。 山川亮という作家の足跡は、今日ほとんど顧みられる機会がなく、わけても戦後発表した短歌は埋もれてしまっている。鳳逸…

みだれ髪 母・与謝野晶子の全生涯を追想して 森藤子

1967年9月、ルック社から刊行された森藤子(1919~2012)による与謝野晶子(1878~1942)の評伝。題字は沖六鵬。著者は与謝野晶子の六女。 目次 一 序章 二 ふるさと 幼などち するがや 生いたち 三 少女のころ 蕾の日 小豆の香 蔵ごもり 四 帳場格子のなか …

人民戦争論 ボー・グエン・ザップ 奥源造 野波勝三郎

1971年6月、新人物往来社から刊行されたボー・グエン・ザップ(1911~2013)の軍事論文集。編集は奥源造、翻訳は野波勝三郎。 目次 はしがき ・軍事路線の基本的論点 わが党の軍事路線における基本的論点の発展――一九六四年、ベトナム人民軍創立三十周年記念…

無頼の悲哀 歌人大野誠夫の生涯 坂出裕子

2007年7月、不識書院から刊行された坂出裕子(1936~)による大野誠夫(1914~1984)の評伝。 目次 生い立ち 雪の歌 絵 樹木のうた 犬の歌――孤独の呟き ふるさと――萩原朔太郎 娘のうた――家庭 子の歌――自己愛 母 父 里子論――漱石と龍之介 太宰治僮憬──桜桃 疎…

歩行者の論理 長谷川鑛平

1948年2月、眞善美社から刊行された長谷川鑛平(1908~1995)の評論集。著者は岐阜県生まれ、刊行時の職業は中央公論社編集者。 目次 I 二葉亭四迷 森鴎外 國木田獨歩 獨歩病牀録より 谷崎潤一郎 II 井伏鱒二 曉と一雄と鱒二 石川淳 III ヒューマニズムにつ…

詩とマルキシズム ジョージ・トムソン 小笠原豊樹訳

1955年11月、和光社から刊行されたジョージ・トムソン(1903~1987)の評論。翻訳は小笠原豊樹。現代選書。 目次 はしがき ベンジャミン・ファリントン 1 ことばの魔術 2 リズムと労働 3 即興とインスピレーション 4 敍事詩 5 演劇の発展 6 悲劇 7 これから…

文学運動のなかで 戦後民主主義文学私記 窪田精

1978年6月、光和堂から刊行された窪田精(1921~2004)の評論集。 目次 ・第一章 廃墟のなかから宮本百合子「歌声よおこれ」/敗戦直後の共産党本部/トラック島より帰る/江口渙と野沢富美子/第一期中央党学校/米よこせデモと食糧メーデー/蔵原惟人「芸術論」…

浜田到 歌と詩の生涯 大井学

2007年10月、角川書店から刊行された大井学による浜田到(1918~1968)の評伝。装幀は田口良明。 「かりん」の中の、小さな、けれど刺激的な勉強会がきっかけで浜田到を知った。破調の中に響く独特の世界に、自分が求めていた歌を見たような気がした。詩世界…

ホームレス歌人のいた冬 三山喬

2011年3月、東海教育研究所から刊行された三山喬(1961~)のノンフィクション。 目次 プロローグ 第一章 まるで写楽のように 第二章 ドヤ街の人群れのなかを 第三章 「公用です」と名乗った電話 第四章 もうひとりの「消えた歌人」 第五章 奇縁の邂逅 第六…

モダニズムの時代 中野嘉一

1986年1月、宝文館から刊行された中野嘉一(1907~1998)の評論集。 本書は十年程前に出した『前衛詩運動史の研究』モダニズム詩の系譜(大原新生社刊・昭和50・8)以後に書いたエッセイ・ノートの類をまとめたものである。本書にも私自身の詩的体験を根底に、…

水野仙子 理智の母親なる私の心 武田房子

1995年10月、ドメス出版から刊行された武田房子(1948~)による水野仙子(1888~1919)の評伝。 目次 Ⅰ 水仙の花 屹立した精神 Ⅱ 須賀川 須賀川 歌集 『迦具土』――兄躬治(もとはる) 次姉ケサと妹テイ 投稿 上京熱 Ⅲ 東京へ 新進作家 結婚まで 渦の中 友情…

森の家の巫女 高群逸枝 西川祐子

1982年3月、新潮社から刊行された西川祐子(1937~)による高群逸枝(1894~1964)の評伝。装画は杉全直。 目次 序章 甘やかな森をたずねて 森の家 一九三一年の分割線 一九四五年八月十五日 第一章 火の国 夢みる才能 手づくりの文集 言語能力 天才か老成か…

海の蠍 明石海人と島比呂志 ハンセン病文学の系譜 山下多恵子

2003年10月、未知谷から刊行された山下多恵子の評論集。カバー写真はみやこうせい。2017年に増補版が刊行された。著者は岩手県雫石町生れ。刊行時の職業は長岡工業高等専門学校非常勤講師。 目次 はじめに ・海の蠍 明石海人への旅 Ⅰ「癩」であること 1宣告―…

ヴィクトリア朝の〈文芸〉と〈社会改良〉 向井秀忠 近藤存志

2011年10月、音羽書房鶴見書店から刊行されたヴィクトリア朝文学評論アンソロジー。編者は向井秀忠と近藤存志。 目次 まえがき 序 ヴィクトリア朝期イギリスの文学・芸術と近代的〈社会改良〉 近藤存志 1ディケンズをどう読むか「やさしさ」としての〈社会…

文学のなかの朝鮮人像 高崎隆治

1982年4月、青弓社から刊行された高崎隆治(1925~)の評論集。刊行時の著者の職業は法政大学文学部講師。 目次 Ⅰ 文学者にとって朝鮮とは 日本人文学者のとらえた朝鮮 高浜虚子の『朝鮮』を解剖する――総督は何を読みとったか 俗流「内鮮一体」小説の擬態――…

反聖畸人伝 吉野亨

1985年7月、青弓社から刊行された吉野亨(1922~)の評論集。編集は新日本文学会。装画は谷口幸三郎、装幀は今江誠人。著者は徳島市生れ、1964年に共産党より除名される。刊行時の職業は書店経営、住所は大阪市東淀川区。 目次 序文 針生一郎 Ⅰ 反聖畸人伝 …

アリの町のマリア 北原怜子 松居桃楼

1963年11月、春秋社から刊行された松居桃楼による北原怜子(1929~1958)の評伝。 目次 この本を手になさった方に 第一部 アリの町のマリア プロローグ 柩の中の乙女 第一章 まねかれた人々 第二章 こころみの花 第三章 美しきしもべ 第四章 麦の秋 エピロー…