岡野弘彦
1990年10月、中央公論社から刊行された岡野弘彦のエッセイ集。カバー・扉は大貫泰子(平安つぎ合せ料紙)。 明けても暮れても、歌のことばかりを思っているとしたら、それは「歌ぐるい」というにふさわしいのかもしれぬ。「くるう」という言葉も「ひとさし、…
1981年10月、牧羊社から刊行された岡野弘彦の随筆集。装幀は倉持章。 いく年の春に心をつくしきぬあはれとおもへみ吉野の花 藤原俊成 「花幾年(はないくとせ)」という言葉は、折口信夫の随筆の題名である。師の柳田國男へのこまやかに はとどき難い思いと…
1972年9月、角川書店から刊行された岡野弘彦の歌集。第7回迢空賞受賞作品。 目次 蒼き魚 海と月蝕 漂へる時 生肌断ち 涸れゆく海 子はさすらふ 春幻想 草の穂 腋窩の傷 海やまの春 暗きベンチ 海のまぼろし 照葉樹林の春 街川 冬の海やま 剣峠 熊野 海彼の神…
1967年10月、角川書店から刊行された岡野弘彦の歌集。第11回現代歌人協会賞受賞作品。 昭和二十八年の四月末のことであった。折口先生につれられて、伊馬春部さん、池田弥三郎さん、戸板康二さんといっしょに、川奈ホテルに泊まった。 夕食を終わってのち、…