井川博年
1962年11月、思潮社から刊行された井川博年(1940~)の第1詩集。表紙は著者肖像。著者は福岡市生まれ、刊行時の住所は新宿区上落合。 一年も前から、ぼくは詩集を出すと友人たちにふれてまわっていた。だからいざまとめるとなると、くたびれてしまった。集…
1970年11月、長江書店から刊行された井川博年(1940~)の第2詩集。 最初の詩集「見捨てたもの」を出してからもう八年経った。いま二十代の終りにこの葉っぱのような詩集を出すと、十年以上もの間に、わずかに三十編程の詩しか書いていないことになる。これ…
1975年11月、白川書院から刊行された井川博年(1940~)の第3詩集。装幀は駒井佑二。著者は福岡市生まれ、松江市で育つ。刊行時の住所は中野区大和町。 目次 テレビの輝き 靴の先 父 夜は美し 雪の大山 フルートを吹くひと 花と新聞 五月のインコ 窓 標本室…
2010年8月、思潮社から刊行された井川博年の第9詩集。 この詩集のタイトルとなった『平凡』は、もとより二葉亭四迷の「平凡」からとったものです。二葉亭にかぎらず今回は、林芙美子、尾崎翠に始まって、小泉八雲、石川啄木、生田春月、佐藤春夫と、とっくの…
1989年8月、思潮社から刊行された井川博年の第5詩集。 ぼくの作品は語彙に乏しく、詩に必要な飛躍したイメージと力強さに欠け、過去の出来事を再生しているだけであろう。しかしぼくは一貫として「情けない詩」を書こうとつとめてきたのである。(「あとがき…
1980年10月、白馬書房から刊行された井川博年(1940~)の第4詩集。 この詩集は、前詩集「花屋の花 鳥屋の鳥」を出して以後の四年間に書いた詩の集成である。詩を書くことは孤独な作業であるが、そこにもやはり多くの他人の存在がかかわっている。身近に読み…