水谷きく子

海色の靴 水谷きく子歌集

2001年6月、至芸出版社から刊行された水谷きく子の第5歌集。 退職後、妹と暮すために神戸に移り住むことにしたのは、ほとんど衝動的に近かった。どうも私という人間はよく考えるということが出来ない性格なのかも知れない。そのかわり後悔することもあまりな…

E・Tのように 水谷きく子歌集

1992年7月、短歌公論社から刊行された水谷きく子の第4歌集。短詩形文学選集35。 目次 風の相聞 自我 たなばた祭 ファントムペイン 冬日 八雲琴 献体 五月の桜 星凍る 「おいとまします」 六月 面差し 小笠原諸島 木の瘤 春の誘い オカリナ ふたり 遠野行 木…

背のび白書 水谷きく子歌集

1988年1月、至芸出版社から刊行された水谷きく子の第3歌集。 寝たきりのお年寄りのお世話をしたいと、養育院に就職したのは、昭和四十五年、いまから十八年前です。その三ヶ月後に、ひとりのお年寄りの死に、初めて立ちあいました。高橋静子さんという色の白…

紙の飛行機 水谷きく子歌集

1982年6月、至芸出版社から刊行された水谷きく子の第2歌集。 この歌集の作品の或る部分は、『板橋区栄町』に重っている。その歌集が出たとき、私は丁度、朝日新聞に歌壇時評を書いていたので、とりあげて、特異な素材による歌集として、切実に歌われているこ…