歴程
1944年10月、青磁社から刊行された歴程同人のアンソロジー詩集。編者は土方定一。画像は裸本。 目次 ・突端に立つ他五篇・高村光太郎 講演會で讀んだ詩 われらの死生 突端に立つ 戰歿報道戰士にささぐ 三十年 朋あり遠方に之く ・六つの歌・尾崎喜八 朝の歌 …
1999年10月、思潮社から刊行された荒川純子の第1詩集。表紙絵はやなぎみわ、デザインは木村三晴。第11回歴程新鋭賞受賞作品。 朝のNHKの連ドラを観ながらホットカーラーで髪を巻く。九時に家を出て、坂を下り広尾駅まで二十分。雨の日以外は歩くことにしてい…
1962年5月、蜘蛛出版社から刊行された安水稔和(1931~)の第4詩集。 目次 1 知らぬ土地 くさり 襲撃 くれないか 現地 地名* 地名** 千枚田 垂水滝 禄剛崎燈台で 珠洲幻想 垣根をまわって 2 曽々木* 曽々木** 葭ガ浦* 葭ガ浦** 3 ぼくらにとって…
1996年10月、IDENTITYから刊行された井口紀夫の第2詩集。装幀は矢野眞。 一九五七年に最初の詩集「カリプソの島」を出したあと、「歴程」を中心に作品の発表を続けていたが、六二年に大学院でMAを貰い、時事通信に就職してからは、文字通り詩作をする時間も…
2010年5月、書肆山田から刊行された相沢正一郎の第5詩集。装画は相沢律子。第48回藤村記念歴程賞受賞作品。 目次 庭 テーブルの上のひつじ雲 テーブルの下のミルクティーという名の犬 鏡 声 砂と兵隊 冬虫夏草 エリック・サティと方丈記 メデイア バッコス …
1954年6月、和光社から刊行された草野心平の随筆集。 目次 Ⅰ 混沌の中からの新しい動向 やがて雄大な趨勢が 詩精神の背景 詩界の今日と明日 評家への寸言 現代詩の社會的位置 「詩界」について 個性と表現 技術寸言 私の詩作について 作者の感懐 藝術上の孤…
1994年5月、思潮社から刊行された城戸朱理の詩集。附録栞は高貝弘也「永遠の言葉」。第5回歴程新鋭賞受賞作品。 私は、北の小都邑で生まれた。東と西を山系に狭まれた盛岡は、川に恵まれた山あいの地方であり、高地特有の低い空と北国特有の深々とした針葉の…
1986年8月、思潮社から刊行された朝倉勇の第5詩集。装幀は柳町恒彦。装画は著者。 小学校時代に僕は芝公園に住んでいて、そこは芝区であった。いま住んでいる港区元麻布は、当時は麻布区で、それに赤坂区を加えた三つの区で現在の港区がつくられた。港区元麻…
1971年11月、歴程社から刊行された朝倉勇(1931~)の第3詩集。装幀は細谷巌、写真は二川幸夫、小林正昭、カットは佐藤直行。 目次 1 えんぴつ 花とぼくら 花と二人 十月の幕 熟す 朝の前 アテネ・48時間 2 島にヨットの来る日は ルイと名づけられた子に …
1974年3月、思潮社から刊行された新藤涼子(1932~)の第1詩集。装幀は中村好絵。 目次 Ⅰ 鳥 逝く時 夢の中 遺跡 痛い 木の葉一枚 ひかりの薔薇 渦 ない 座っている 幸福な夏 なまけもののうた Ⅱ おんな 青い鳥籠 おおきな花 無花果 ピエタ 炎 メカニズム ち…
1976年7月、思潮社から刊行された柴田恭子の第3詩集。装幀は草野心平。 柴田恭子と何時出会ったのか、今となってはさっぱり思い出すことが出来ない。何時の間にか、「ヴェガ」の同人でありそして「歴程」の仲間であった。 出会いに強烈な印象がなく、空気を…
1948年6月、十字屋書店から刊行された逸見猶吉(1907~)1946の遺稿詩集。「歴程」共同創刊者。編集は草野心平。 目次 報告(ウルトラマリン第一) 兇牙利的(ウルトラマリン第二) 死ト現象(ウルトラマリン第三) 曝ラサレタ歌 冬ノ吃水 檻 厲シイ天幕 ベエリン…
1991年10月、書肆山田から刊行された高橋順子の評論集。装幀は青山杳。 詩書を刊行していた出版社に十三年ほど勤務していた関係で、何人もの素晴らしい詩人たちにお目にかかることができ、詩集成立の現場に、わくわくしながら立ち会うことのできるという特権…
1985年11月、思潮社から刊行された新藤凉子(1932~)の第3詩集。装画は桂ゆき。第16回高見順賞受賞。ラ・メール選書2。 新藤京子自身のアドバタイズ 昭和58年の夏、突然、シャンソニエの伊東一恵が亡くな った。その年の暮れ、さらに私の妹が死んだ。若い二…
1977年11月、青土社から刊行された会田綱雄(1914~1990)の詩集。第29回読売文学賞受賞作品。 目次 X 〈白磁青花〉茨木のり子さんに 〈杉並堀ノ内三丁目〉財部鳥子さんに 〈島〉小松郁子さんに 〈夏の夜の夢〉日高てるさんに 〈舞台〉吉原幸子さんに Y 夏 4…
1965年7月、思潮社から刊行された那珂太郎(1922~2014)の第2詩集。カットは落合茂。 目次 秋の… 作品A 作品B 作品C 繭 塔 ねむりの海 くゆるパイプのけむりの波の フォオトリエの鳥 鎮魂歌 〈毛〉のモチイフによる或る展覧会のためのエスキス 透明な鳥…
1972年、光和堂から刊行された城侑(1932~)の第4詩集。イラストは高塚省吾、装幀は初山斗作。第23回H氏賞候補作品。 目次 Ⅰ 兄 みかん箱 口論の末 境界 二人の山師 袋だたきに 所有者 抗議 亡霊 友情 山の中の結論 おまえたちの 手錠 牛車 Ⅱ 短いズボン 大…
1970年12月、飯塚書店から刊行された城侑(1932~)の第3詩集。装幀は田島征三。 目次 I 涙 Ⅱ 春 蛙 旅 歌 二つの町 短いズボン 号泣 立入詐止 再現 神話 二人きりです 可能なこと 自由について 一つのヒント 権力または部屋 あるひとりの女性の告白 俳優 …
1986年11月、書肆山田から刊行された生野幸吉(1924~1991)の詩集。 目次 浸禮1 主語がはてしなく… さみだれ こんななんでもないことが かど 彼 おれたちあおめえが… 石炭紀 シネ クワ ノン ゆめのなかの四歳の子に 概況 いなづま その天体はガラスで 極の…
1983年2月、誠文堂新光社から刊行された朝倉勇(1931~)の第4詩集。1980年、歴程社から刊行された元版に19日分を追加。装幀は柳町恒彦と大塚雅子。 パリのまん中を流れているのはセーヌ川。ロンドンはテームズ川、ニューヨークはハドソン川、ローマはテヴェ…
2011年7月、思潮社から刊行された近藤洋太(1949~)の第7詩集。装幀は佐々木陽介と山田裕里。 『筑紫恋し』は、公刊する詩集としては十一年ぶりである。「筑紫恋し」は母が亡くなった二〇〇八年に、「たそかれ」はそれ以前に、「カフカの職場」以降の作品は…
1964年12月、思潮社から刊行された吉原幸子(1932~2002)の第2詩集。 このひとりぼっちの相聞歌を、誰でもなく、誰であってもよい〈あなた〉に捧げる。さうして別れを告げる。 半年前に刊行した「幼年連祷」のノートにも書いたやうに、これは私が突然覚悟を…
1959年12月、書肆ユリイカから刊行された石垣りん(1920~2004)の第1詩集。 こんどあることからたくさんの人のお世話になって、通常なら風呂敷か鰹節のひとつもくばつて祝いとするところなのですが、何かこう、私に似つかわしい気持のあらわしかたはないも…
1993年9月、書肆山田から刊行された高橋順子(1944~)の第5詩集。装幀は亜令。 目次 山ゆり 自然のように あなたとは 沢ガニ 木下を 紐1 普通の女 からまつ林 舌平目 セミ 四行詩の風景 雪 彼岸花 大きな海 はじめてのパリ 野鳥の森公園にて 雪景色 はじめ…
1954年、河出書房から刊行された生野幸吉(1924~1991)の第1詩集。釘装は生野三郎。 目次 序にかえて 前田棟一郞 しほさゐ しほさゐ(四六・八・二五) このひるの・(四六・九) 針 むぎばたけその他の素描(五〇・五―七) ひかりといふひかりが・(五〇・…
1961年3月、東京創元社から刊行された山本太郎(1925~1988)の第4詩集。装幀は高橋綿吉(1911~1980)。 僕は詩について告白の形以外に書けそうもない。 詩は僕にとって、人生に参加する最も具体的な橋だ。そして詩人は、何よりも言葉の不完全さを思いしる痛…
2014年10月、思潮社から刊行された暁方ミセイ(1988~)の第2詩集。装画はししやまざき、装幀はカニエ・ナハ(1980~)。第6回鮎川信夫賞候補作、第33回現代詩花椿賞候補作。ブルーサンダーはEH200形電気機関車。貨物車を牽引し走る。 目次 Ⅰ(草の匂い) ク…
1976年1月、青土社から刊行された吉原幸子(1932~2002)の第6詩集。装幀は著者。 たくさん生きてゐるつもりなのに、何故、死についてばかり考へるのだらう。実をいへば、この本を私は「死に方について」といふタイトルにしたかつた。不遜を承知、タブーの侵…
1977年9月、牧神社から刊行された高橋順子(1944~)の第1詩集。 目次 解説にかえて 清水康雄 Ⅰ 星の軋み 花と鳥の話 夢 オレンジとレモン りんごのようなこころ 道路の頸飾り つゆくさ 銀砂 夏の終り 夜空の色をしたコート 空の紙片 お芝居のあと 青い魚 空…
1993年2月、書肆山田から刊行された江森國友(1933~)の第8詩集。装画は辻憲(1946~)、装幀は青山香。 目次 雪のくる日 雪迎えのあとに 葉 ぐみのはなし 草の民話1 草の民話2 影 接吻のあとで 映画を観て 病気 少年――自信 少年――不安 少女 海の兆 五月 …