季村敏夫

性のあわいで 季村敏夫詩集

1983年7月、砂子屋書房から刊行された季村敏夫(1948~)の詩集。装幀は倉本修。 しずかな、おだやかな夕暮れだった。初夏のひととき、みんなそうおもっていた。みんなも確かにそう感じていた。耳をすました10個の風船玉が、つるつるの球面を破ることなく、…

カツベン 詩村映二詩文 季村敏夫編

2020年6月、みずのわ出版から刊行された詩村映二(1900~1960)の詩文集。編集は季村敏夫。 目次・詩篇 早春 北よ! 敵 催眠術 海愁 日記 望郷 虚身 屍風 亡命 白日 秩序 俗情 孤独 夢牀 童話 日蝕 月蝕 挽歌 倫理の小径 ロマン 廃園 一飛行家の家計簿 暦 天…

日々の、すみか 季村敏夫詩集 第2版

2012年12月、書肆山田から第2版として刊行された季村敏夫の詩集。初版は1996年4月。挿画は宮本隆司”grass2002”。装幀は亜令。 この作品集は十六年前の春、阪神・淡路大震災の翌年にだした。再び送りだすことができ、ひき締まるものを抱く。 災厄のあとの身も…

わが標べなき北方に 季村敏夫詩集

1981年4月、蜘蛛出版社から刊行された季村敏夫(1948~)の第2詩集。付録栞は一色真理「うずくまる歌」。 そそりたつ崖に、冬の光が砕けている。氷りつく濃(こ)むらさきの空は、ほんの一瞬のようであった。しかしそのほんの一瞬のいのちを賭け、むらさきは…

つむぎ唄 泳げ 季村敏夫詩集

1982年4月、砂子屋書房から刊行された季村敏夫(1948~)の第3詩集。装本は倉本修。付録栞は樋口覚「うしろの正面」、佐々木幹郎「ここにこい、ここへ!」。 目次 Ⅰ 紺碧の街から 放蕩の夏 醒められぬことに醒め シーツから逃れて 彼等はいま 自転車は風に染…

災厄と身体 破局と破局のあいだから  季村敏夫詩集

2012年10月、書肆山田から刊行された季村敏夫の詩集。装幀は菊地信義。 目次 夜雨の訪れ 幼年の日々 初夏のゆらぎ 超越者としての震災 こころが洗われる 野染め しばしとてこそ 五月のみどりに ふり返る八月 死なんとぞ、遠い草の光に――石牟礼道子さんと 細…

豆手帖から 季村敏夫詩集

2012年6月、書肆山田から刊行された季村敏夫(1948~)の第6詩集。装幀は間村俊一。 ここというとき、逃げていた。距離をおき、見て見ぬふりをし、その 記憶を沈めた。こずるいタイプだった。 ある日、距離が狂った。今ここ、あらわになった過去に、ひきずり…

うつろかげろふ 季村敏夫詩集

1988年10月、砂子屋書房から刊行された季村敏夫(1948~)の詩集。うつろ篇とかげろふ篇の二冊同梱。 うつろ篇目次 (さながら果樹園が光るように揺れ)(ずれているのであり、すでに材質そのものが) かげろふ篇目次 (どこからが体臭、どこからが死臭、)…

膝で歩く 季村敏夫詩集

2014年8月、書肆山田から刊行された季村敏夫(1948~)の第7詩集。装幀は間村俊一(1954~)、写真は鬼海弘雄(1945~)。附録栞は赤坂憲雄と季村敏夫との往復書簡。第6回鮎川信夫賞候補作。 目次 急場しのぎ 海の白雨 膝で歩く 色身 ひびき 耳のそよぎ 今も…

ノミトビヒヨシマルの独言 季村敏夫詩集

2011年1月、書肆山田から刊行された季村敏夫(1948~)の第5詩集。装幀は間村俊一(1954~)。第29回現代詩花椿賞受賞。第19回萩原朔太郎賞候補作品。 目次 アピ 生かされる場所 伝説 聖家族 森林王 逆髪 鋳剣 風神 熱球 湖水 起きあがれと 手枕 窓のみどり …