塔和子

日常 塔和子詩集

1993年5月、日本基督教団出版局から刊行された塔和子(1929~2013)の詩集。装幀は熊谷博人。 私達、人間社会の中では、生存競争にしのぎをけずって傷つき疲よるべないことどもの中に、夫婦という至ってノーマルな人間関係があり、そこで互いにいたわりなが…

第一日の孤独 塔和子詩集

1976年3月、蝸牛社から刊行された塔和子(1929~2013の第4詩集。題字は大岡信、装幀は渡辺隆。 私にとってこのかけがえのない一回きりの生は、遠い始祖からの血の流れの中で、生まれ死に生まれ死に、際限もなく受けつがれて来た、ひとつぶの層によって在らし…

分身 塔和子詩集

1969年11月、私家版として刊行された塔和子(1929~2013)の第2詩集。題字は宇留野清華、装画は二葉由美子。 私にとって、この現実はすべて詩を産むための母体でした。苦しいときは苦しみを養分にして悲しいときは悲しみを養分にして詩をみどもり、まるで月…

いのちの宴 塔和子詩集

1983年9月、編集工房ノアから刊行された塔和子(1929~2013)の第7詩集。装幀は栗津謙太郎。 私達は、もぎたての果実を前にしたとき、その果実が、つながっていたいのちの木をはなれて、そこに在るという現実は、果実が着果する前の闇、そして、熟した新鮮さ…

いのちを紡ぐ 詩人・塔和子追悼集

2014年6月、塔和子の会から刊行された追悼集。代表は川崎正明、編集は石塚明子、涸沢純平、長瀬春代。 目次 はじめに 川崎正明 Ⅰ 塔さん ありがとう! 河本睦子 出会い 石井英子 永遠の乙女 相川栄蔵 塔和子さんを送る 川崎正明 詩の神様 彩音まさき 塔和子…

いちま人形 塔和子詩集

1980年8月、花神社から刊行された塔和子の第6詩集。装画は新井豊美。 生きているという、私の生身は常にいやおうなく満干を受け止めて在らされています。 そして私は、かわいたときの痛みや満たされているときの喜びの中で、さまざまなことを考えますが、自…

聖なるものは木 塔和子詩集

1978年8月、花神社から刊行された塔和子の第5詩集。装画は新井豊美。 闇と光と闇と、いま在るということは、産れない前の闇と、存在を頭にしている光の時間、そして、やがて死滅し帰るであろう、闇の間に置かれている、しばらくの光の中にいる、また在らされ…

不明の花 塔和子詩集

1989年6月、海風社から刊行された塔和子の詩集。装幀は高橋啓二。 目次 陽春 不明の花 沼 音 彼方に 人の林で 食虫植物 かざしたものは 歯車 瓶 食事 不確かな目 優しい鬼 フイルム 手負いの動物 鳥 風景 向こうから来るもの 本 あちら どこからも 役割 銃口…

未知なる知者よ 塔和子詩集

1988年6月、海風社から刊行された塔和子の詩集。装幀は高橋啓二。 目次 流れの中で 金魚 祭典 ガラスの顔 鯛 そこにいるとき 花 行く 終わったものから 淡雪 魚 かすかな声を 花瓶 虫 罠 人の谷間で 汽笛 枷 胸の泉に ちょっぴり光って ひそひそと言葉を あ…

希望の火を 塔和子詩集

2002年4月、編集工房ノアから刊行された塔和子の詩集。 どんなつらい時も、向こうにかすかながらでも希望の火が見えていれば、人は堪えられるものだ。 今の私はうなぎであると詩いましたように、人の館にたてこもり自分のような身体不自由者でも、安心して外…

私の明日が 塔和子詩集

2000年6月、編集工房ノアから刊行された塔和子の詩集。カバー、扉絵は岡芙三子。 目次 私の明日が 君子蘭 映像 うろこ 重い袋を 行く 道の果てたとき 晩秋の街 季節の風に 生は いのち つぶやき 芯の方から 触覚 花 邸宅 あの日が 時の重さに 船 迷妄の闇 命…

エバの裔 塔和子詩集

1973年6月、渡辺隆の援助で燎原社から刊行された塔和子(1929~2013)の第3詩集。題字は村野四郎、装幀は渡辺隆。 目次 渚 貧婪な手 痛み 水 真夏の昼 生存 エバの裔 帰郷 舞台 回生 夜 いつも見知らぬ手に ひとつの包 肉体 挑発 壺 新しい世界 慰撫 飾り 選…

大地 塔和子詩集

2002年10月、編集工房ノアから刊行された塔和子の詩集。カバー、扉絵は岡芙三子。 すべての始めは大地からです。土と水と太陽からです。母なる土 のないところからは、なにも始まりません。 大地の上のひとつである私という生きものも、喜怒哀楽すべての 感…

記憶の川で 塔和子詩集

1998年3月、編集工房ノアから刊行された塔和子(1929~2013)の第15詩集。第29回高見順賞受賞作品。カバーは西脇洋子。 人は多くの記憶をもっていて、それは思い出として浮かび上がったり、忘却の中へ沈んでいったり致しますが、忘却の中へ沈んでゆくことさ…

愛の詩 塔和子詩集

1995年2月、編集工房ノアから刊行された塔和子(1929~2013)の第13詩集。表紙は西脇洋子。 この詩群は、ある日、ある時のすてきな方との出会いをきっかけにとして、遠い日の恋を想い起こしながら書きましたもので、先に出しました「愛の詩集」につぐもので…