川にたとえれば、この本の本流を形成しているのは、一九九七年六月二十二日から八月十七日までの「朝日新聞」日曜版に、「川のことば」として十回連載したものです。私は荒波の押し寄せる海辺で育ちましたが、波打ち際で遊ぶ程度で、ほとんど泳げませんでした。拒まれながら、それゆにかえって海に憧れました。海への思いを込めた一本の矢印が私の中にはあります。それが私の中の川です。(「あとがき」より)
川にたとえれば、この本の本流を形成しているのは、一九九七年六月二十二日から八月十七日までの「朝日新聞」日曜版に、「川のことば」として十回連載したものです。私は荒波の押し寄せる海辺で育ちましたが、波打ち際で遊ぶ程度で、ほとんど泳げませんでした。拒まれながら、それゆにかえって海に憧れました。海への思いを込めた一本の矢印が私の中にはあります。それが私の中の川です。(「あとがき」より)