1957年8月、平凡社から刊行された金子光晴(1895~1975)の自伝。装幀は麻生三郎。「人間の記録双書」。
目次
第一部 洞窟に生み落されて
- 洞窟に生み落されて
- 第一の「血のさわぎ」
- 日本の脂(やに)と西洋の香気
- 漢学から文学へ
- もう一つの導火線
- ドリアン・グレイとサーニン
- 「明治」という荒地の中で
第二部 「水の流浪」の終り
- デモクラシイ思想の洗礼
- 最初の洋行
- 処女詩集の頃
- 大正期の詩人たち
- 「水の流浪」の終り
第三部 棲みどころのない酋長国
- 日本を追われて
- ふたたびパリで
- 戦争のとどろき
- 棲みどころのない酋長国
- 子供への召集令状
- 第四部 解体と空白の時代――戦後
- 新しい解体と空白
- 寂しさ
- 再びふりだしから出発
あとがき