1972年7月、ブロンズ社から刊行された及川恒平(1948~)の詩集。イラストは北村魚(とと)。
歌の詩を一冊の本にまとめてみました。メロディ、リズム、ハーモニーと一緒になって、やっと一人前になれる詩を活字にするとどうなるものか興味があったのです。やっぱり半人前で終ったら、もう止めますし、何かほかの楽しい事が発見出来たら、またやりたいと考えています。歌の詩を沢山書き出したのは去年からで、それ迄は年に二つか三つしか書かなかったので、この本に収めたものは殆ど去年から今年にかけてのもの許りです。未だ曲の無いものも入れました。いずれ何かの形で、それらも歌にしてみようと思っています。この本を編集するにあたって柏倉聡さんに手伝って頂いて、ああでも-ないこうでもないと、楽しい時間を持てたこと、彼に感謝しています。イラストは俳優を本職とする北村魚さんに書いて頂きました。彼女も脱線編集トリオの一人で、ケラケラ笑いながら、よくやってくれました。感謝しております。
(「あとがき2/及川恒平」より)
目次
- ホロホロと
- 長い歌
- ひとりぼっちのお祭
- くしゃくしゃのハンカチ
- 春は日傘の
- とんぼの歌
- 砕けた夢のかけら
- ホワンポウエルの街
- 約束です
- 面影橋から
- 真昼の夢
- インドの街を象にのって
- サーカスゲーム
- 夏二人で
- 私の家
- 僕の暮し
- 銀河スケッチ
- 八大切
- 夢のまた夢
- 金属メルヘン
- 「さよなら」の世界
- あの扉を開けて
- やがては今日に
- 街の中で
- 僕が五年前に考えたこと
- くるまとんぼ アンドロメダ
- お月様はもう落ちまして
- しあわせな町
- 蛇少女
- 出発の歌
- 街が海に沈む時
- 街は風の港
- 此の黄昏時は
- オレンジの一欠片に
- 走れ引き金を引け
- 始まりの足音
- 別れた後で
- 二つの椅子
- タイムマシン 製造株式会社CMSONG
- みやまかずらの巣くう森
- 膝枕
- いい月夜だ
- メパチクリコの歌
- おもちゃの汽車
- 挨拶はつきものだよ
- コソドロ人形の崩壊
- 小さな動物園
- ジャングルジム
- 貝殻の時計
- 誰かに贈る言葉
- いいなあ
- 逢う人もなく
- お陽様はどちらからのぼるのですか
- 流星花火
- 時計一個の重みが
- 炎の下には
- 隣町の春の頃
- ひとりになれば
- 軽やかな僕達
- 歩いていようね
- あなたの処へ
- ガラスの言葉
- デンデンデン
- キングサーモンのいる島
- 風景
作曲者名、及び註1、2