不思議の國 ルイス・カロル

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 1920年3月、家庭讀物刊行會から刊行されたルイス・キャロルの長編小説。「不思議の国のアリス」。翻訳は楠山正雄。挿絵はジョン・テニエル。世界少年文学名作集第9巻。


目次

第一部 アリスの夢

  • 一 兎の穴に落ちて
  • 二 涙の池
  • 三 コーカス・レースと長いお話
  • 四 蜥蜴のビル公
  • 五 芋虫の忠告
  • 六 豚と胡椒
  • 七 気違ひの茶会
  • 八 女王の球投場
  • 九 海亀賽きの物語
  • 一〇 海老の舞踏
  • 一一 おまんぢゆう裁判
  • 一二 アリスの証言

第二部 鏡のうら

  • 一 鏡の家
  • 二 生きた花の園
  • 三 鏡の国の虫
  • 四 ツウィードルダムとツウィードルヂー
  • 五 羊の毛と水
  • 六 ハンプチー・ダンプチー
  • 七 獅子と一角獣
  • 八 「これはわしの発明さ」
  • 九 アリス女王
  • 一〇 ゆすぶり
  • 一一 目ざめ
  • 一二 どちらが夢を見たのでせう


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天使望見 柴田元男詩集

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 1953年8月、詩行動社から刊行された柴田元男の詩集。装幀は平林敏彦、題字は森道之輔、写真は宮下直之。

 

 本書に收録した約三十篇の詩は、日本の敗戰がほゞ確定的なものとなつた一九四五年の五月から、曲りなりにも講和條約が發效になつた一九五二年末までの前後八箇年間に亙る、精神的にも物質的にも極度の苦惱と不安に曝された「占領下」の暗く重たい時間の堆積の中に在つて書き綴られたもので、その間、私個人の思想と生き方の上でも幾多の轉回と挫折とを見、それは同時に私の詩をして殆ど徒勞に近いまでの無暴な主題への接近を意識的に強行せしめ、私はその都度、傷つき、また、そのことの故にいつそう私自身を頑なに他から分け隔てていつた。私はながいあいだ、そのようにして望むべくもないものを望んで人しれず詩の周邊を經めぐつていたともいえる。
 私はひとまず、私のそうした過去を清算すべく、何よりも自身の必要からこの詩集刊行を企圖した。それ故、私にとつてこの集の成立は、當然生まれるべくして生まれ出でたものとはいい難い。詩集はむしろ、埋葬のための一つの手段として役立てばよい。
 過去の私がそうであつたように、私は今後に於ても恐らく、迷いや惧れや躇らいやもろもろの人間内部のひ弱さ、虚しさに怯えつつ、その不確かな彷徨を次㐧により本質的なものへと近ずけていく他はないのだろう。しかし亦、それは今日以後の時代的社會的基盤とのさまざまな關わりあいの種に、或いは主題と方法との對立・相別の種に、おのずから全貌を現わしてくるものであることには間違いあるまい。私はそのような時間によく耐え得られる自身でありたいと願つている。
(「あとがき」より) 

 

目次

天使望見

  • 薄暮の天
  • 焦土暮景
  • 早春
  • 屋上作業
  • 夜の透視図
  • 溝川のある風景
  • 天使望見

背徳について

  • 背徳について
  • 訣れの歌
  • 聖ジュムナ河の岸邊に
  • 奈落の花
  • 春のおとずれが
  • すず風が運んできた雑踏の中でのある小さな物語
  • 青春
  • 熱海風物詩抄
  •  熱海俯瞰
  •  お宮の松
  •  水の音
  •  疾風哀歌

微光

  • 櫻の国序説
  • 微光
  • 他人の宿

夜の歌

  • 氷つた季節
  • ビルの窓から
  • 夜の歌Ⅰ
  • 夜の歌Ⅱ
  • 夜の歌Ⅲ
  • 夜の歌Ⅳ
  • 夜の歌Ⅴ
  • 橋について
  • 歲月

あとがき


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愛のかけら 由起しげ子

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 1964年7月、文藝春秋新社から刊行された由起しげ子(1900~1969)の長編小説。装幀は中谷貞彦。ポケット文春36。

 

目次

  • 決闘
  • ドブに捨てろ
  • 波の白
  • ある傾斜
  • 密室の月
  • 島の男
  • 姉と妹
  • 共犯者
  • 信号無視
  • 花のない季節
  • 妻の限界
  • 生と死の祭典
  • 接点
  • 天の火


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遠雷 大木實詩集

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 1943年12月、櫻井書店から刊行された大木實(1913~1996)の詩集。装幀は中川一政。画像は裸本。

 

 詩集「遠雷」は前著「故鄕」につづき、私の第四詩集である。集中のなかばは私どもの「四季」を始め「新潮」「文藝」「文學界」「知性」「文藝日本」その他の雜誌新聞に、去年から今年にわたつて書いたもの、なかばは未發表のままのものであるけれど、詩そのものにはつきりした風別がある澤ではない。
 いはゆる「私小説」に關して私の詩は「私詩」とも謂ふべきであらうか。これらの系列の詩のみが私の總てではないが、これらの系列の詩が今日までの私の詩の主流を形づくつて來たことも確である。詩のうへでひとりの人間の成長過程を通じて生きる意義を追求し、それは究極に於て「家」といふものに現されてゐる、古來からの生活精神、傳統繼承の美風を、更に發展させつつ未來へ享け繼いでゆくことに生命の在りかたを見出したことであつた。「屋根」「故鄕」で私はひたむきに自分を凝視した。「遠雷」に於ても勿論である。ただ「遠雷」に於て前二集といくらか異にするかと思はれた點は、眼が外部のものへや除除に注がれはじめた氣配を感じたことであつたが、果してどうであらうか。
「屋根」の私は青年であつた。
「故鄕」の私は青年と壯年のあいだにあつた。
 そして「遠雷」の私は、一步壯年の門に步みをいれたやうな氣持もするけれど、思ふだけであらうか。
 家のうらの根津權現の林で每日蝉が鳴いてある。けさは四時ごろ朝蜩の聲を聞いた。蝉は夏の幾日かを生きるために十何年かを地に潛むといふことを、少年の日に何かで讀んだ。詩人もまた一篇の詩をふところに溫めながら、その幾倍する心勞と月日を費すことであらうか。どんな時代にも詩人は何よりも良い詩を希ふこと、それが第一であり總てであらう。私もまた私の生涯を懸けて永遠の光芒を放つ一篇の詩を希ふものである。
 アンリイルッツォは税鬪に勤めながら日曜が來ると書布や繪具を背負つて寫生に出かけたさうだ。私も私の詩のあらかたを夜間綴つては日曜に推敲清書した。「日曜畫家」と謂れたルッソオの生涯から私はふかい感慨と教示を享ける。
(「後記」より)

 
目次

  • 梅咲く日に
  • 元帥の家
  • 血脈
  • 征くひと
  • 花よりも
  • 梅咲く日に
  • 地圖
  • 地圖
  • 電車のなかで
  • 電車のなかで
  • 先生
  • 鐵砲
  • 子供と暮しながら
  • 蜜柑の花
  • 楢の若葉
  • 蜜柑の花
  • 花は美し
  • 停車場にて
  • 友に貰ふ
  • 無縁坂
  • 名前
  • 稚な子のやうに
  • 食器
  • 紙風船
  • 荒れた手に
  • 稚な子のやうに
  • 月夜の道
  • 月夜の道
  • 少年の日
  • 青春
  • 午後
  • 連翹
  • 遠雷
  • 母の故郷
  • 母の故郷
  • 野州通過
  • 月夜
  • 田舍
  • 年輪
  • 爐邊
  • 冷飯
  • 姉の家にある柱時計は
  • 越後や信濃
  • 越後犀潟
  • 蜜柑
  • 信濃
  • 山の湖
  • 出發


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木島始詩集

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 1953年5月、未来社から刊行された木島始(1928~2004)の第2詩集。デッサンは柳澤昌義。

 

目次

詩・わが年代記

  • 起點
  • 戰後
  • 師よ
  • 大學
  • 徴候
  • 嘔吐
  • 虐殺

動物・鑛物・植物

  • 電氣機關車
  • 通勤人群
  • 向日葵
  • 主婦たち
  • 穗高嶽

  • 位置について
  • 風とともに徒渉する
  • 霧明け
  • 五月の香り
  • 戀よぼくらふたりの
  • せいめいの
  • 夜の推移をみはりつゝ
  • とおくのひとに
  • 初春に
  • きみの眼よやさしく燃えよ
  • ぼくたち地下水の
  • 映す
  • 遠望
  • 友の死は
  • 嚴寒の河岸を追うて

星芒よ 瞬け(長詩)
直射

  • 日比谷
  • ポプラそびえたつ斗いの土地に
  • 五・三〇の免彈にたおれた小學校教員の妹よ
  • 豫兆
  • 病果
  • 悼む
  • ポール・エリュアール
  • 誕生
  • 序曲
  • 部署
  • 獄中におくるハガキ

斷章

  • 螢の跳梁(長野)

跋(凝血にふるえる葉先) 野間宏


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中学生 下村千秋

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 1953年2月、乾元社から刊行された下村千秋(1893~1955)の短編小説集。

 

目次

  • 中学生
  • 小說「中学生」と生活敎育の立場・下程勇吉
  • 「中学生」を書くまでと残る問題について・著者
  • 五平といね
  • 吹雪はやむ
  • 青い花
  • 死を思う友へ


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五人の女 岩野泡鳴

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 1913年9月、春陽堂から刊行された岩野泡鳴(1873~1920)の短編集。

目次

  • お島と亭主
  • 藝者になつた女
  • 鶴子
  • 馬鹿と女
  • 店頭


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