2003年9月、海鳥社から刊行された中野隆之(1955~)の評論集。刊行時、福岡県立高校国語教諭、宮沢賢治学会会員。
目次
はじめに
第一章 豊島与志雄童話の世界
- 豊島与志雄童話の源泉
- 幼年童話から少年読物へ
- 境という場
- 日本と西洋の折衷
- 豊島与志雄童話の特有性
- 新しいものへの関心と共感
- 豊島与志雄童話の弱点
- 豊島与志雄童話の分類
- 多彩な豊島与志雄童話
- 豊島与志雄童話を分類する
- 五つの区分
- 豊島与志雄童話分類表
- 豊島与志雄童話一覧表
第二章 豊島与志雄作品考
- 豊島与志雄と民話
- 豊島与志雄と柳田国男
- 「山父の桶屋」と「山父のさとり」
- 民話との融合と発展
- キンショキショキ
- 放浪への憧憬
- 自然讃歌
- 小豆磨ぎ妖怪譚とキンショキショキ
- 忌諱されたもの
- 天下一の馬
- 宮沢賢治と豊島与志雄
- 二つの「馬」を読む
- 「馬の頭巾」の背景にあるもの
- 型への希求と逸脱。
- なぜ「馬の頭市」は破棄されたのか
- 作品としての魅力
- 正覚坊
- 自由と執着
- 生の充実と破綻
- 訪来神としての「正覚坊」
- ひれふる山
- 戦時下の豊島与志雄童話
- 「領巾振り伝説」と「狸」
- 喪失する民話の親和力
- 救はれた花ちゃん
- 「修身的「講座」の中の「童話」
- 夢のおとぎ話。
- 豊島与志雄童話とフランス民話
- フランス民話を日本の童話に
- 童話の一部にとりこむ。
- フランス民話の影響を受けた作品
参考文献
略年譜
あとがき
索引