1993年4月、思潮社から刊行された野村喜和夫の第4詩集。写真は佐藤時啓子。第4回歴程新鋭賞受賞作品。
目次
- 前未来
- Ⅰ(読む脳細胞分枝は――)/Ⅱ(さなぎではなく、なぎさ――)
- 閏秒のなかで、ふたりで
- Ⅰ(朝は起きて)/Ⅱ(インテルメッツォ)/Ⅲ(誰、誰によって)
- 後背へ
- Ⅰ(後背へ)/Ⅱ(特性のない陽のもとに)/Ⅲ(照り映えている、私は女と)
- デジャヴュ街道
- 草のアルシーヴ(詩の初期のひかり)
- Ⅰ(呼ぶと呼ばれたので)/Ⅱ(ひとはひさしく)/Ⅲ(さやかめ、夢の下)/Ⅳ(風をいたみ)/Ⅴ(玉になれる女をひとり)
- 淡い蒼球、蒼い淡球
- 特性のない陽のもとに
- Ⅰ(地のおもて)/Ⅱ(書かれたこの)/Ⅲ(野の果て)/Ⅳ(呑み込まれてゆく)
- 女の巣
- Ⅰ(女の巣)/Ⅱ(この生の有限性のうちに)/Ⅲ(「みてよこの痕跡」)
- 書記の痕跡の寺
- 狂気の郊外
- 私のかわいいエイリアン
- Ⅰ(縁起)/Ⅱ(ファンタジー)/Ⅲ(地のあわい赤ん坊)/Ⅳ(暴風)/Ⅴ(拾遺)/Ⅵ(草)
- 前未来
- Ⅲ(そして夜、私は種子に辿り着く――)/Ⅳ(水の皮質のような波紋を――)
あとがき