2020-09-01から1ヶ月間の記事一覧
森ミキエ 2009年7月、七月堂から刊行された森ミキエの詩集。カバーは内山和江。 私にとって四〇代は、厳しく辛いことが多かった。半径数十キロほどの円内を行きつ戻りつしていたように思う。その歩行の沿線に植物が芽吹き繁茂するように生まれたのがこれらの…
1988年1月、石川書房から刊行された久葉堯(くばたかし・1955~)の第1歌集。コスモス叢書第267篇。 私は、山口県は山陰側の小さな町に生れ、大家族の中で育った。日本海に臨むその一帯は北浦と呼ばれ、穏やかで明るい自然に恵まれているが、冬は陰鬱な日が…
2016年10月、思潮社から刊行された齋藤恵美子(1960~)の第6詩集。写真はひさの。第47回高見順賞受賞作品。 目次 不眠と鉄塔 コンケラー・レイド 蒸溜癖 符牒 モノロギア 鈴 巻き貝 古層音 臨景 飛翔痕 廃川 静かな使者 野姿 櫟沢 孤影 工場アパート 白壁 …
1999年12月、思潮社から刊行された大木潤子の第1詩集。 目次 Ⅰ名 ハトちゃんの死 ハトちゃんについてハトちゃんが語ったこと A大学B学部C学科D文学専攻第四学年鳩山鳩子二十一歳 鳩子さんのハンカチ Ⅱ場所 二年三組鳩山鳩子(出席番号二十六番) 鳩子の空 「…
2005年6月、思潮社から刊行された齋藤美恵子(1960~)の第3詩集。第8回駿河梅花文学賞受賞、第11回中原中也賞候補作品。 目次 塗り絵 七夕 個室で 八十五歳 恋愛経験 戦地の話 観音さま 求愛 あきにれ公園 チューブ 丸テーブル 単語の人 不安 同じ高さで お…
1978年11月、国文社から刊行された支倉隆子の第3詩集。装幀は天使工房。第29回H氏賞候補作品。 目次 藤棚 藤棚のみえるところでだれかが… 鏡 葱のようにひかって窪地を…? 小部屋 そこでさびしい手品を… 極光 ふゆの靴をはいて… 光る娘 まるい椅子は貂のよう…
1965年11月、蜘蛛出版社から刊行された善野初子(1920~1964)の遺稿詩集。 目次 平安 華の渇き 未練 華麗な夜のソネット 白い秋に Élégie 渚にて 紅い馬 石の花のソネット 夢の懸橋 ある点景 花―ひきあうもの 花―蘭花旅路 廃苑に立つ お伽話 ある出会い 彷…
1939年7月、河出書房から刊行された井伏鱒二の長編小説。装幀は鈴木信太郎。 目次 歲末非常警戒 狂人と狸と家計簿 新年早々の捕物 喧嘩三件 學生決鬪の件と祝出征軍人の件 大田黑氏失態の件 松原の捕物の件 私娼と女給の件 東西屋夫婦喧嘩の件 オキヌ婆さん…