1978年11月、国文社から刊行された支倉隆子の第3詩集。装幀は天使工房。第29回H氏賞候補作品。
目次
- 藤棚 藤棚のみえるところでだれかが…
- 鏡 葱のようにひかって窪地を…?
- 小部屋 そこでさびしい手品を…
- 極光 ふゆの靴をはいて…
- 光る娘 まるい椅子は貂のように…
- 肌 おんせんの女あるじが目を…
- 夏時間 女乞食も白雀も…
- 炎 巫女が孔雀を…
- さより ふいに姉の背たけが…
- 沈船 沈みたくなくてお父さんお母さんは…
- 複眼はひえる 賭博場のなわばしごが…
- 月 まるい山をくぐりぬけて何を…
- チベット 枯草を背おってチベットに…
- 桃 そんなにまぶしければ…
- 夜桜 みんな盲を…
- 零度 手紙はつめたい手首…
- みずうみまで 一重まぶたをすこし…
- 菊 うしろでに障子を…
- 南部 南がまるい…
- 静物 フラスコの水を…
- 水辺 ひばりのひたいも…
- 沼 人魚のみみをたべて…
- 日影チャート 死角は切手ほどの大きさ…
- 雪合戰 口にふくむと雪は…
- アフリカ 彼女のペリカンは…
- 火山 わき腹のように偶像は…
- 墓 うすい墓石を…
- 琴座より 一光年むかしということは…