2017-06-21から1日間の記事一覧

胸の写真 井川博年詩集

1980年10月、白馬書房から刊行された井川博年(1940~)の第4詩集。 この詩集は、前詩集「花屋の花 鳥屋の鳥」を出して以後の四年間に書いた詩の集成である。詩を書くことは孤独な作業であるが、そこにもやはり多くの他人の存在がかかわっている。身近に読み…

時の雨 高橋順子詩集 

1996年11月、青土社から刊行された高橋順子(1944~)の第7詩集。第48回読売文学賞受賞。 晩い結婚の二年四ヵ月後、連れ合いが強迫神経症を発病しました。原因はさまざまなことが考えられましたが、四六時中側にいる私という存在を、その一つの目から外すわ…

E・ケストナァ詩集(現代の芸術双書ⅩⅣ) 板倉鞆音訳

1965年11月、思潮社から刊行されたエーリッヒ・ケストナーの翻訳詩集。訳者は板倉鞆音(1907~1990)。 これは<Lyrische Hausapotheke>までのケストナァの数冊の詩集からの気ままな選択である。このような形にまとめて、このような見出しをつけたのも、す…

ナフタリンの臭う場所 小長谷清実詩集

1981年6月、れんが書房新社から刊行された小長谷清実(1936~)の第3詩集。1977年から1981年までの詩篇を収録。 目次 ナフタリンの臭う場所 波だつビール 耳朶をうつ 浴室の方へ 壁の方から笑い声 どっちの男か 受話器、握って スーパーの紙袋のなかで 一挙…