1977年3月、集英社から刊行された森万紀子(1934~1992)のエッセイ集。装幀は赤坂三好。
目次
Ⅰ
- 王者の誕生を願って
- 暗い部屋から
- 消えた一番星
- 新しい町に住んで
- 雨戸の向こう
- 古本屋めぐり
- 遠い日のこと
- わたしの悪い夢
- 都会の中の海鳴り
- 個と大衆――私の場合
- ますらおの戦い
- こどもの力
- 淋しさの理由
- 夫婦の内面
- 取材と現実の間
- ささやかな経験
- 留守にするとき
- 管理者たちの手
- 晩秋のある日
Ⅱ
- 心の「場」
- 詩との出会い
- 私の出会った戦後詩
- 芥川におけるマリア
- 舟橋聖一氏のこと
- 『金閣寺』のころ
- 瀬戸内晴美『蘭を焼く』
- 小川国夫『悠蔵が残したこと』
- 北原武夫『霧雨』
- 高橋たか子『双面』
- 河野多恵子『雙夢』
- 吉田知子『蒼穹と伽藍』
- 森内俊雄『マラナ・タ終篇』
- 吉行淳之介『鞄の中身』-
- 円地文子『彩霧』
- ジュール・ロワ 『愛と死』
- マラマッド『フィデルマンの絵』
- M・デュラス『ユダヤ人の家』
- ベルトー『愛の讃歌』
- カミュ『幸福な死』
Ⅲ
- 帰郷
- 心象風景 その定着
- 伝説の湯・小野川
- 消えゆくもの
- 再会
- 諏訪湖から松本へ
- 雪景色
- うしろ姿
- 鈍行列車
- わたしのふるさと
- 紙と竹と人
- 深く限りない静かさ
- 黒い海の轟き
- 自分の正月
- 他人の生活
- 迷い鳥
風の吹く町――あとがきに代えて