2017-09-13から1日間の記事一覧

巴里心景 九鬼周造詩集

1942年11月、甲鳥書林から刊行された九鬼周造(1988~1941)の詩集。1925(大正14)年から1927(昭和2)年にかけて、匿名で「明星」に掲載されたもの。解説は天野貞祐(1884~1980)。装幀は兒島喜久雄(1887~1950)。 目次 第一部 詩 巴里心景 破片(巴里…

時代を超える意志 昭和作家論抄  小笠原賢二

2001年10月、作品社から刊行された小笠原賢ニ(1946~2004)の評論集。装幀は間村俊一(1954~)。 文芸評論なる領域に踏み込んでから十年ほどになる。ここには、その間に書いた作家論のうちの半分強を、テーマごとに束ねてみた。以前、文芸編集記者をやって…

情か無情か 岩野泡鳴

1920(大正9)年4月、日本評論社から刊行された岩野泡鳴(1873~1920)の長編小説。 この長篇小説『情か無情か』が『實子の放逐』の名を以つて初めて中央公論に發表せられた時、數名の讀者から手紙が行つて、いづれもあんな不道徳な(と書いてあつたさうだ)…

砂色の小さい蛇 山下智恵子

1978年7月、BOC出版部から刊行された山下智恵子(1939~)の短編小説集。装丁は山下桐子。稲葉真弓(1950~2014)と同時期に「作家」同人。 目次 犬 メデューサの首 走って飛んだ 掌の息 逃げ水 砂色の小さい蛇 墓標の海 埋める NDLで検索Amazonで検索日本の…

大地 堀口定義詩集 

1987年11月、思潮社から刊行された堀口定義(1914~)の第6詩集。 目次 牧牛 エトランゼ ロッジボールパイン エメラルドの涙 分水嶺 レークルイーズの朝 アサバスタ氷河 雨は雪になって ゴーストタウン アリゾナのサボテン グランドキャニオン 砂漠 砂漠 そ…

文学概論――古い文学新しい文学 板垣直子

1957年9月、森の道社から刊行された板垣直子(1896~1977)の評論集。表紙は田畑一作(1915~1994)。 目次 序 1 文学概論 2 芸術と芸能 3 文学の種類 4 小説形態の分析 5 小説の背後 6 文学的感動の基礎 (1) 心理学的な美意識の問題 (2) 深さの…

雲の劇場  福中都生子詩集

1960年1月、六月社から刊行された福中都生子(1928~2008)の第2詩集。装丁考案は刈田睦郎。 目次 雲の足 顔 ミュージカル・プレイ いちにち なげつけたい 雲 たつまきの家 とおい太陽ちかい太陽 あたしは糊 優等生たち 火の塔 雲は予言者 エプロンをかけた…

母の夢 大鹿卓

1943年12月、三寶書院から刊行された大鹿卓(1898~1959)の短編小説集。 目次 母の夢 學園の子供達 NDLで検索日本の古本屋で検索ヤフオクで検索

雪迎え 岩森道子

2006年11月、発表社から刊行された岩森道子(1935~)の第2著作集。「雪迎え」は第18回九州芸術祭文学賞最優秀作、第1回三島由紀夫賞候補、第99回芥川賞候補、「噴水のむこうの風景」は第1回草枕文学賞受賞。装丁は土田恵子。 昭和63年、岩森道子が私たちの…

夏の墓 吉原幸子詩集

1964年12月、思潮社から刊行された吉原幸子(1932~2002)の第2詩集。 このひとりぼっちの相聞歌を、誰でもなく、誰であってもよい〈あなた〉に捧げる。さうして別れを告げる。 半年前に刊行した「幼年連祷」のノートにも書いたやうに、これは私が突然覚悟を…

眞晝の情熱 大田洋子

1947年1月、丹頂書房から刊行された大田洋子(1906~1963)の通俗小説。装幀は鈴木信太郎(1895~1989)。 NDLで検索する日本の古本屋で検索するヤフオクで検索する

離村記 伊藤永之介

1940年8月、新舘書房から刊行された伊藤永之介(1903~1959)の長編小説。装幀は福田豊四郎(1904~1970)。画像は裸本。 初めて工場勞働者の生活に觸れたこの小説は、私にとつて思出の深い作品になることだらうと思ふ。勞働者の生活といつても、農村から工…