2006年11月、発表社から刊行された岩森道子(1935~)の第2著作集。「雪迎え」は第18回九州芸術祭文学賞最優秀作、第1回三島由紀夫賞候補、第99回芥川賞候補、「噴水のむこうの風景」は第1回草枕文学賞受賞。装丁は土田恵子。
昭和63年、岩森道子が私たちの前にどさりと置いたこの老婆には、心底、腰を抜かしたものだった!
山に生きる孤絶の老いを鮮烈に描いて、一躍、芥川賞候補作にとなる。読み返しながら、私はいつの間にかひしと拳を握り締めていた。手の内にはぬるい汗が滲んでいた。(帯文/村田喜代子)
目次
- 雪迎え
- 噴水のむこうの風景
- ふくらむ穴
- 石の里
あとがき