1965年9月、富士見出版社から刊行された志田幸枝の詩集。刊行時の著者の住所は江東区深川高橋。
前からのものとごく近いものとを一つにはじめて個人詩集を編みました。が全部をのせることはしませんでした。目次のとおり年を追って三つに分けました。
父の死でわたしはなにもすることがなくなったようでした。
ことしの夏はあつい日もあり寒い日もありました。そんなある日家の裏のかたい土に草花がたくさん咲いて驚かされました。
天候不順にひとは弱くなりますものを植物はなんと芽をだしたじゃありませんか。
詩集をつくるにあたっていろんな方のご進言ご注意をいただき参考どころかとてもたすかりました。厚くお礼申しあげます。この詩集が知らない方にも届きそしてわたしのふみ切りになれたらと願うものです。
(「あとがき」より)
目次
- 子供・風船
- 約束・○
- 海辺
- 母
- さぼてん
- 冬の話
- ストケシア
- からまつよ 怖えないで
- 鯉魚
- 雪におりる
- ふせ貝
- 約束
- 海峡
- 旅
- 網走
- 雪を踏む
- 穴
- 願い
- いちご
- あめ玉
- 花まつり
- 夢
- 白の盆灯
- 白の盆灯
- 首
- 風鈴
あとがき