2021-07-01から1ヶ月間の記事一覧

歳時記の村 稲垣真藻詩集

1983年2月、近代文藝社から刊行された稲垣真藻(1932~)の第3詩集。栞は北村太郎「稲垣真藻くんのこと」、馬場あき子「風景と思想」。著者は東京生まれ、刊行時の住所は目黒区。 いちまいの暗射地図を拡げてみる。そこにあるのは朧げながら或るリズムの起伏…

四行詩集 表徴 田口義弘詩集

1981年6月、文童社から刊行された田口義弘(1933~2002)の第1詩集。著者は平壌生まれのドイツ文学者。刊行時の職業は京都大学教養部勤務、住所は宇治市。 目次 分解した鳥たちが 天空へ落下する鳥たちの声 無人の浜辺の青空を映す 毀れた存在をついばむ 鋏…

海と山と 葉山嘉樹

1929年2月、河出書房から刊行された葉山嘉樹(1894~1945)の長編小説。装幀は高橋忠彌。書きおろし長編小説叢書第10回配本。画像は裸本。 幕の前にて 私の意気込みは、こんな小説を書くことにはなかつた。ちやんと筋道立つてゐたし、波瀾萬畳とまでは行かな…

黒の時代 上野壮夫詩集

1977年10月、栄光出版社から刊行された上野壮夫(1905~1979)の詩集。版画は飯野農夫也、装画は新田壽朗、装幀は谷口尚男。 目次 ・抒情詩 方向 方向 歌 抒情 墓標 斜面 黒い河 八月のイメージ 古風なる思慕 雨 最後の穴で 風・故郷 詩(わが叙事詩へのはし…

海松 稲葉真弓

2009年4月、新潮社から刊行された稲葉真弓(1950~2014)の短編小説集。装画はクサナギシンペイ。表題作は第34回川端康成文学賞受賞作品。芸術選奨文部科学大臣賞受賞作品。 目次 海松 光の沼 桟橋 指の上の深海 NDLで検索Amazonで検索日本の古本屋で検索ヤ…

東京の一日 ルポルタージュ 徳永直 佐多稲子 他

1946年8月、三興書林から刊行された25名の作家・詩人らによる戦後直後のルポルタージュ・アンソロジー。 目次 ほこりの中から 徳永直 はこべと少年 岩上順一 池袋地下道 岡本潤 飢えたる町を行く 堀田昇一 新宿三越裏界隈 吉川江子 歪んだ表情 細野孝二郎 深…

詩人と画家 増補版 國友則房

1969年5月、風林文庫から刊行された國友則房(1911~?)の詩文集。 目次 生前の墓石 (序詩) 第一部 詩友と語る 渚で(寺田透) 離京(立原道造ほか) 真昼の深夜(田中一三) にほんのはる(寺田透) ダ・ヴィンチの訳者に(杉浦 明平) 自画像(国友則房) 1この放…

私がそこに還るまで 稲葉真弓

2004年10月、新潮社から刊行された稲葉真弓(1950~2014)の短編小説集。表紙は宮沢章。 目次 蟹 幼虫 水位 どんぶらこ 空いっぱいの青いクジャク 私がそこに還るまで 山日和 NDLで検索Amazonで検索日本の古本屋で検索ヤフオクで検索

農に生きる 木村荘太

1938年5月、暁書院から刊行された木村荘太(1889~1950)の随筆集。 目次 半農生活 讀書談 農村雜感 農村に來て 田家雜稿 都會と田舍 身のまはりのこと 田舍の生活 生活を語る 田園雜稿 ある環境 田園の風景 生活の斷片 耕餘雜筆 生活の辨 生活で子供を育て…

海と太陽 草鹿外吉詩集

1977年9月、青磁社から刊行された草鹿外吉(1928~1993)の第2詩集。著者は鎌倉市生まれのロシア文学者。装幀は吉田穣治。 目次 Ⅰ きずあとのおはなし 去る ヨーロッパの旅からの二篇 郵便屋さん あんた…… とびだしていった心 湖水 知ってほしい とどかなか…

エンドレス・ワルツ 稲葉真弓

1992年3月、河出書房新社から刊行された稲葉真弓(1950~2014)の長編小説。装幀は東芳純。第31回女流文学賞受賞作品。 愛知県の田舎から上京したのは、70年代もとうに半ばを過ぎた頃だった。当時の私は鈴木いづみについてなにも知らなかったし、阿部薫の音…