1998年10月、玄鳥社から刊行された帆田春樹(1909~1999)の随筆集。装幀は本田希枝。本名は本田十蔵。
私が生きたということを一人息子のために残してほしいと娘が云う。 昭和四十年代に発行した小新聞「随筆評論」から抜粋し、まとめた。 私の好きな作家、豊田一郎氏の多大な援助のもと一冊の本とした。
(「はじめに」より)
目次
- 野童抄
- おくり物の話
- 愛の断章
- 春愁抄
- 玉虫などの話
- 墓場での話
- 夜の秋
- 闇のうた
- いのちの抄
- あかまんま抄
- 愛の話
- 街の古本屋
- 花の抄
- 嘘でない話
- 里見画伯の話
- 卵を立てる話
- 鼠のうた
- 夜蝉・泪の話
- 空気銃の話
- 提灯を持つ話
- 所有格の話
- 悪魔も神も仏も
- 崕道での話
- 落葉焚き
- 詩集葬送譜
- おかめの抄
- 山椿の抄
- 犬歯の抄
- 一茶の西国旅記
- 内海の連絡船で
- 野稗の抄
- 私の美しいひと
- 木枯の夜に
- 師走の街
- 胡堂先生の手紙
- 雪の抄
- 幻の抄
- 雨の抄
- 梅雨の抄
- 秘めて語らぬ抄
- 片瀬目白山
- 卯の花抄
- 霊柩車の抄
- かくやの抄
- 高立粉の山羊
- 豚語辞典の抄
- 聖書の前で