香川弘夫詩集 香川弘夫

f:id:bookface:20210728131622j:plain

 1980年6月、青磁社から刊行された香川弘夫(1933~1994)の選詩集。著者は岩手県生まれ、刊行時の職業は時計店店主、住所は岩手県二戸郡。人間詩集5。

 

 二十数年、詩らしいものを書いて来て、詩集も三冊出して来たが、こんどそれらと、近作を含めての選詩集を、青磁社の御好意で刊行することになった。それについては、これを機に特にどうのこうのという心づもりがあるのでもない。ただ前詩集「白い蛭―」「猫の墓」は小部数しか出さなかったので、最近それらの旧作も読みたいという声(その声は実際に私自身の幻聴かも知れない)もあったので、それなら一冊にまとめて読んでもらおうという気持からである。
 私はいま、己れの作をふり返って自選して見て、あまり「死」にこだわりすぎて来たのではないかという気がしないでもない。作品の中であまりに人を死なせすぎて、その報いがいずれ何処からかやって来るような――。
(「あとがき」より) 

 
目次

  • 冬の和讃抄
  • 冬の夜への頌歌
  • 雪の花火
  • きさらぎの女
  • 雪のめるへん
  • 柵について
  • 津軽からのエスキス
  • 夢は枯野を……

  • 猫の墓
  • ウパタ村村長の挿話
  • 弔い覚書
  • 来歴
  • わが津軽街道
  • 夏に
  • 十二月のうた
  • わが晩秋
  • 冬の村より

  • 白い蛭のいる室
  • 眠れぬ夜の子
  • 夏姿の薔薇夫人
  • 佇む
  • ぺすとの街
  • 河のうた
  • 少年の恋唄
  • 山で語る
  • 何を今さら
  • 夜を食う
  • 茸を食う
  • 太鼓の詩
  • 冬の小路の物語

解説 駒井耀介
あとがき


NDLで検索
Amazonで検索
日本の古本屋で検索
ヤフオクで検索