1948年3月、高文社から刊行された藤田鶴夫の随筆集。著者自装。藤田は画家。池袋モンパルナスの1人。
目次
序 吉田絃二郎
・煩惱宿錄篇上(自昭和十四年至同十八年)
・煩惱宿錄篇下(昭和十九年)
・殘香篇(自昭和十九年至同二十年)
- 昭和十九年九月廿八日之記(殘香の辯)
- 昭和廿年一月元旦之記
- ツァラウトウストラ囘想
- 秩父句吟その他
- 嗤ふべし有限の歷史(昭和廿年八月十五日之記)
- 悲しい哉無限の慾望
- ホヰツトマンを想起する
- 叡智
- 砂丘に伏せるもの
・續殘香篇
- 混沌のさなかに(昭和廿一年元旦之記)
- 斷片「泉」その他
- 我に向つての序
- かなしきもの
- 顏ぞかなし
- 久々にブレークを繙く
- 我身詠嘆
- 藝術の孤獨
- ふたたび劉生を想起しつつ
- 吾が孤獨の道
- 吾が流轉の道
- 旅への道
- 歸り來りて(昭和廿ニ年元旦之記)
- 黑田淸輝を想ふ
- 新發足
- 夜の春雨に歌ふ
- 反省言
- 畫壇小感
- 吾、犬猫に劣れりや
- 櫻花に想ひて
- 銘記
- 五月の歌
- 憤怒の塔
- われに向つて打つ
・情熱篇
- いのちぞ燃ゆる
- 湖上晚秋
- 詩の宿命
- 朱家
- 唐もろこしを喰ふ
- 世相詠嘆
- 駱駝と獅子は同一である
- 憤怒の森
- 悲しき海よ
- 三畫人像(雪舟、玉堂、華嶽)
- 劉生像
- 晚秋懷古
- 晚秋古刹
- 紅葉讃歌
- 旅心卽畫心
書後の辯