2018-02-01から1ヶ月間の記事一覧

菜の花いろの風景――木下夕爾の詩と俳句 朔多恭

1981年12月、牧羊社から刊行された朔多恭による木下夕爾評伝。装幀は山高登。 一昨年の秋十月、帰郷の途次、私ははじめて夕爾の墓前にぬかずく機会をえた。このことは、以前からのひそかな願いであったが、念願成就のいまこそ、 思いつくままに、いささか気…

個室 宗田安正句集

1985年12月、深夜叢書社から刊行された宗田安正(1930~)の句集。 目次 個室 (昭和二十五年) 柵 (昭和二十六年) 他郷 (昭和二十七年) 秘密(昭和二十八年) 地平(昭和二十九年以後) 後記 澄んで重い作品 飯田龍太『個室』の俳人への期待 吉岡実懸命な青春の軌…

哀猿記 室生犀星

1935年2月、民族社から刊行された室生犀星の短編小説集。 目次 哀猿記 その一 そのニ その三 ハト ぐうたら女か天使か 塀 母 塀の中 桃太郎 歩け 山犬 山ざと 祖先 飢え 北方へ NDLで検索日本の古本屋で検索ヤフオクで検索

よきひと 室生犀星

1940年3月、竹村書房から刊行された室生犀星の長編小説。「週刊朝日」連載。 NDLで検索日本の古本屋で検索ヤフオクで検索

綺麗な娘 半田義之

1942年1月、東寶書店から刊行された半田義之(1911~1970)の長編小説。装幀は井上眞一。「三田文学」連載。半田は第9回芥川賞受賞作家。 NDLで検索日本の古本屋で検索ヤフオクで検索する

結婚失格 枡野浩一

2006年10月、講談社から刊行された枡野浩一(1968~)の小説。装幀は義江邦夫、装画・挿画は内田かずひろ。 目次 愛について、短歌三十首] 結婚失格 [書評小説] 十二月 わけもなく家出したくてたまらない 一人暮らしの部屋にいるのに 一月 こんなにもふざけ…

しょぼくれ熊襲 井上岩夫詩集

1979年12月、弓立社から刊行された井上岩夫(1917~)の第4詩集。挿画は著者。附録は「風信16号」。 目次 弥次郎兵衛 まばたき 魔法のステッキ きりぎりす 人の胸の釘だから 母 弥次郎兵衛 或る夏の午さがり 錆びたチェーン がらんどうの馬 鳥語 要らなくな…

匍匐前進 平光善久詩集

1974年7月、詩耕社から刊行された平光善久の第11詩集。序文は小島信夫。装幀は篠田昭二。 またしても戦争ですか、と咎めるような上眼使いをする人がある。 お前だけが戦場へ行ったような顔をするな、と問い詰めるように口元を歪める人がいる。 被害者みたい…

感傷(センチメント) 市川幸三詩集

1980年1月、文童社から刊行された市川幸三の第1詩集。 「私と詩との交際は大阪文学学校の三井さんの教室にまぎれ込んだことに始まる。私は小説を書きたいと思い続けてきたのであるが、どうしても手につかない。文学学校に行けば 無理にでも書かされると聞い…

汽水 内田公洋詩集

1986年7月、レアリテの会から刊行された内田公洋(1951~)の第1詩集。表紙装画は小紋章子。レアリテ叢書18。 「舟」三十一号から四十三号までの作品を発表順にまとめた。三年間に十三編というのは少ない気もするが、「舟」への参加がなければ、一編も書けな…

驟雨 村山秀子詩集

1988年11月、花神社から刊行された村山秀子の第1詩集。帯文は粒来哲蔵。 段をかけのぼり、かけおりるに似た、はやる心をおさえながら、仕事の合い間に書きつけておいたメモに向う、夜の喜びが、一日の終りを飾ってくれた。毎日その時間を楽しみにしていた。…

樹下日乗 山本普二詩集

1980年11月、思潮社から刊行された山本普二の詩集。 この詩集についての打合せで、四月初め、久々に山本さんと会い、新宿の中村屋で歓談した。 おだやかな人柄で、私のようなせっかちな人間をもなんとなく落ちつかせてくれる。長野のご自宅では音楽教室を開…

長い冬みじかい夏 三谷晃一詩集

1975年9月、地球社から刊行された三谷晃一の第5詩集。 目次 I ひとつの旅 捜す パリ・八月 グランド・コルニッシュで 長い冬みじかい夏 空港で あいさつ こんどパリに行くときは 顔 ARIZON CUPPER Ⅱもうひとつの旅 そういう時は ウナギ考 FACOM230/10試論 シ…

蜜柑の村 えいようひろこ詩集

1983年7月、七月詩の会(三井葉子主宰)から刊行されたえいようひろこ(1935~)の第1詩集。装本は倉本修。 目次 かみきり虫 蜜柑 青い村 父の柘榴 柿の花 湯 さかさ箒 柿の実 桃 桃の花 百 クレヨン 柿 雛流し 口縄坂 霧の山 薄陽 合図 約束 ゆすらうめ 包…

東洋の裸身 平光善久詩集

1968年11月、詩宴社から刊行された平光善久の第7詩集。装幀は出岡実。詩宴シリーズ3。 目次 東洋の裸身 ベンガルの朝 インドの太陽 においの暈 インドの鴉 火のアラベスク 熱帯樹フロマージュ インドの牛 AN INDIAN COW あとがき NDLで検索Amazonで検索日本…

おまえの破れは海のように 片瀬博子詩集

1962年9月、思潮社から刊行された片瀬博子(1930~)の第2詩集。 「この眠りの果実を」出版後、三、四年間の仕事をまとめてみた。その主なものは二十代の終りの作品である。題は旧約聖書エレミヤ哀歌の中の一節”女よ おまえの破れは 海のように大きい”からと…

あさかぜそよふくころ 吉崎みち江詩集

1980年11月、七月詩の会(三井葉子主宰)から刊行された吉崎みち江の詩集。 七年ばかり前のことです。 子供たちがつぎつぎと社会人になり、私だけが取り残される思いで何か好きなことをしたいと思うようになりました。折よく大阪市立婦人会館で「詩の鑑賞と…

豆手帖から 季村敏夫詩集

2012年6月、書肆山田から刊行された季村敏夫(1948~)の第6詩集。装幀は間村俊一。 ここというとき、逃げていた。距離をおき、見て見ぬふりをし、その 記憶を沈めた。こずるいタイプだった。 ある日、距離が狂った。今ここ、あらわになった過去に、ひきずり…

思いの葉 会田千衣子詩集

1974年12月、地球社から刊行された会田千衣子(1940~)の第5詩集。装幀は熊谷博人。地球叢書1。 目次 Ⅰ 思い出 鳥 時折り 夜明けの花 心のランプの帆の 憂愁船 憂愁の館 呪いの館 死の館 あだし国 伝説 ローマの夏 トレドの町 幻の馬 悲しみ Ⅱ たとえば 恩…

黙座 平光善久/出岡実詩画集

1974年3月、不動工房から刊行された平光善久と出岡実による詩画集。 目次 森の円空 海の花嫁 新雪の肌 春の唇 海の皮膚 石仏の微笑 樹のいのち マネキンの臍 ドックに憩う 音楽のとき 闘牛場の裏 民俗の貌 鵜が跳ぶ 縞馬の会話 繋がれるもの 橋の影 天の舞姫…

カノープス・夜 図斎菊司 萩照子詩集

1976年10月、多摩書房から刊行された図斎菊司と萩照子の詩集。 カノープス 図斎菊司 目次 石仏三題 1磨崖仏 2奪衣仏 3道祖神 不安について 眠りの中へ 太陽を斬れ 旅 ずわい蟹 A Reproach 志向 痺れ 石棺 綱渡りの女 国吉康雄展 牛 存在証明 采薇の歌 構…

左川ちか全詩集新版 

2010年11月、森開社から刊行された左川ちか(1911~1936)の全詩集。編集は小野夕馥。 目次 <詩篇> (昭森社版『左川方小詩集』) 昆虫 朝のパン 私の写真 錆びたナイフ 黒い空気 雪が降つてゐる 緑の焰 出発 青い馬 緑色の透視 死の髯 季節のモノクル 青い球…

三井葉子の世界 <うた>と永遠 斎藤慎爾編

2001年6月、深夜叢書社から刊行された三井葉子のムック。詩篇と三井葉子論。編集は斉藤慎爾と関根愛子。装画は池田満寿夫「庭を横切る昆虫」(1962年)、装幀は高林昭太。 目次 幻視あるいは夢刺し――三井詩のエッセンス 八百屋お七 春 椀 あやめ さるすべり つ…

記憶宣言 川上京子詩集

1976年8月、土橋治重の風社から刊行された川上京子の第1詩集。 目次 流星祈願 恋の天気予報 遠心術 割れた朝 調理師令嬢 御転婆娘の日記 回転する比例式 記憶宣言 オーロラの旅人 春のくちづけ 光細工の通信 眠る夢 暦唄 拒否 前奏曲 四月の素顔 しまわれる…

散歩道 南原充士詩集

1976年1月、グループ太刀から刊行された南原充士(1949~)の第1詩集。装幀は武井宏充。 目次 マッチ箱 風 缶けり 春 ぶらんこ 矢車草 桔梗 泣虫は 桜 木 アイスクリーム 嵐の時のこと 植木職人 食卓 ディナー いちまいはずれかけて ワンダーバード ろうそく…

あけしゅすず 根岸照詩集

1978年11月、詩学社から刊行された根岸照の第2詩集。装幀は十河雅典。 目次 すべての 第一章 水狩り 第二章 絹心中 第三章 繭あかり 第四章 夢の書 第五章 絹ものがたり 第六章 蝶のみち 第七章 約束 第八章 絹恋い 第九章 手のつむぎ 第十章 あけしゅすず …

キッチン・スキャンダル こたきこなみ詩集

1982年7月、レアリテの会から刊行されたこたきこなみ(1936~)の第1詩集。表紙装画は小紋章子。 小学生時代、北海道酷寒の辺境での人肉嗜食事件が報道された。後に武田泰淳の「ひかりごけ」のモデルになった事件である。地元新聞の猟奇的筆致に、子ども心に…

音楽 那珂太郎詩集

1965年7月、思潮社から刊行された那珂太郎(1922~2014)の第2詩集。カットは落合茂。 目次 秋の… 作品A 作品B 作品C 繭 塔 ねむりの海 くゆるパイプのけむりの波の フォオトリエの鳥 鎮魂歌 〈毛〉のモチイフによる或る展覧会のためのエスキス 透明な鳥…

雪やまず 八木忠栄句集

2001年10月、書肆山田から刊行された八木忠栄(1941~)の句集。挿画は若林奮(1936~2003)。 友人井川博年に誘われて、初めて余白句会に参加したのが一九九二年九月。以後、句会のあるなしにかかわらず我流で俳句を作りつづけている。これまで何句たまった…

昨日と今日の物語 中村真一郎

1948年8月、河出書房から刊行された中村真一郎(1918~1997)の短篇集。編集は坂本一亀(1921~2002)。 目次 昨日の物語 轉生 妖婆 皇妃 今日の物語 天使 水精 食人鬼 灰姫 NDLで検索Amazonで検索日本の古本屋で検索ヤフオクで検索