2021年10月、土曜美術出版販売から刊行された古賀博文(1957~)の詩論集。装幀は高島鯉水子。[新]詩論・エッセイ文庫15。著者は佐賀県生まれ、刊行時の住所は福岡県太宰府。
目次
Ⅰ 「岩礁」から
- 私が考える詩の可能性と未来について
- 「詩史」の行間から垣間見える百年余の流れ
- 八〇年代という詩の分岐点・分水嶺
- 新たなサイクルに向けた詩の蠕動―—九〇年代の詩界について
- 二十一世紀における詩の展望
Ⅱ 「柵」から
- わが街、福岡に現代詩の老人ホームができる?
- 詩の向こう岸へ「スッケンギョーできゃー渡れ!」
- 「隅の席」に座っていれば何かが保証される時代は終わった
- 隆盛の様を示す少年少女詩、その必然性と可能性
- 在日という欠落部分をちゃんと補わなければならない
- 詩と詩論は詩界をまわす不可分な両輪である
- 生活と詩をつなぐ「野火」の精神が次世紀へ手渡すもの
- 朗読詩は〈話し言葉〉で表現されなければならない
- 九州に住む私が北海道やアイヌについて考えるということ
- 隔離された条件下から放たれる「魂の癒し」という主題
- 「もう一つの日本語」を受容することで見えてくる世界
- 戦後詩に深い陰影を刻み込むクレオールたちの屈折
- ヒューマニズム詩の種子としてのプロレタリアの詩脈
- 〈被爆〉を原点に自らの思想を体系化していく批評の眼
- 新しい価値体系を表わすキーワードとしての「クレオール」
- ニューヨークと〈中央〉中心の詩観に捧げるレクィエム
- 沖縄――悠久の古代から苦渋の現代にまでいたる息吹
- 「日本語で書かれたアイヌ民族の詩歌文学史」概観
- かつての不完全燃焼をいまいちど燃やしつくす熱い情念
- 〈祈りのナガサキ〉に対する〈怒り〉の典型として
- 「〈現代〉を越えた詩文学」待望の弁
- 戦後詩界の二重構造性
- 新しい思想(こころ)の潮流
- これからの詩界を支える四つのキーワード
- 詩の未来(可能性)に関する中項目的事項
- 各地の伝説・歴史・自然などに取材すること
- 無意識下にひびく詩的エコールを訳出する
- 暗澹(あんたん)とした世紀末的世情を超えるために
- 9.11を経過した後の詩の可能性と未来
- 八五パーセントの地平から一五パーセントの未来へ
- 同じ論旨で三十年以上書きつづけてきた
あとがき
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