2001年7月、卯辰山文庫から刊行された白石哲(1924~)の第1句集。著者は岡山県苔田郡津山町生まれ。
西東三鬼を知ってから今日まで五十三年が過ぎた。何故か句集を出す機会を失した。そのことで逡巡したことは一度もないし、ほぼ五十冊の手帳も現存して、休み休みながら俳句を継続していたことが知れる。
機会を失したのは「一流を成す」の自信がなかったからである。喜寿という切っ掛けと、弟子たちの記念品にでもするかといった野放途さが踏切板になった。
句集作りを勧めてくれた安東次男兄と、そこからお鉢を回されて、あまりに長いつきあいで一層書きづらい序文を引き受けて下さった三橋敏雄兄には、余計な手数をかけてしまった。こらえてつかあさい。
(「あとがき」より)
目次
序に代えて 三橋敏雄
- 乱鬼流 昭和二十三年―昭和三十九年
- 狂思曲 昭和四十年―昭和五十九年
- 棲山門 昭和六十年―平成十二年
あとがき