2003年10月、書肆山田から刊行された中上哲夫の第9詩集。第34回高見順賞受賞、第13回丸山豊記念現代詩賞受賞。
六十歳をすぎてがんばっている姿は見苦しい、と三好達治はいった。だけど、ほっといてくれとわたしはいいたい。(「詩集の余白に」から)
目次
- 二十世紀最後の夏はこんな仕事をした
- 板切れに関する三つのパート
- 再発
- 一万分の一の帰還
- エルヴィスが死んだ日の夜
- 拝火教の神の名前を持った六十ワットの電球の下の六つの顔
- 父と母のいた正月
- バーテンダーになりたかった
- 兄という存在1
- 兄という存在4
- 生涯で最悪の日
- 現場監督見習いをしたことがある
- 浅草・神谷バー
- ブラインド・ウォーク
- 尾形亀之助はそうとうへんなひとだと思う
- 未明のベッドのなかで
- 雨のなかを帰ってきた
- 未明に訪れる者よ
- 二十一世紀最初の冬はこんな仕事をした
- 贈物として差し出された一日
書評